新年あけましておめでとうございます。
みやがわです。本年もよろしくお願いいたします。
昨年はどのような動向がったのか、来年はどのような動向が予定・想定されているかを、自分なりにまとめてみました。
JR東日本
まずはJR東日本です。
新幹線
2022年度、E8系1編成に新製が予定され、2024年春に運用を開始する予定で、2023年度に増備が本格化しそうです。
また、2023年3月18日のダイヤ改正でE2系が上越新幹線から撤退に向け、順次運用離脱・廃車が続いていますが、一部は新幹線総合車両センター(仙台)へ転属されています。
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在来線・E235系、E131系、205系
E235系1000番台が断続的に増備される見込みです。今現在VVVFがどれだけ確保されているのかはもちろん存じ上げませんが、現在半数ほどしか増備されておらず、また、今年度もE217系の装置・車体保全の実施が確認されており、2023年度の増備完了は絶望的だと思います。
また、来年より鶴見線に新型車両が導入されることが鎌倉車両センター中原支所所長さんが車両基地イベントで公言したとの複数の発信があり、E131系が投入されるものと推測されます。これにより、205系が撤退するものと見られます。さらに、投入車両は公になっていないものの、南武線浜川崎支線のE205系1100番台が順次運用離脱するようで、新潟車両センター所属のE127系あたりが怪しいのでは思います。
また、クモヤ143系2両(クモヤ143-51,52)や新潟車両センターの115系が廃車されました。長野へ配給されたクモヤ143-8,9の除籍は12月21日現在、除籍は確認されていません。2021年に長野へ配給されたぐんま車両センター所属のホキ800形全車、今年長野へ配給された盛岡車両センターのホキ800形一部車両の除籍が確認されています。ホキ800形による、西金工臨は終了するなど、GV-E197系置き換えへ着々と準備が進められています。
在来線・E233系G車関連
来年も引き続きG車組込準備改造が施工されるものと見込まれます。2022年は4両2編成分のG車が新製され、トタH57編成とトタT24編成に組込まれました。今年の新製の有無、また新製があった場合の両数が気になります。早くても2024年度末以降のG車の営業開始が予定されています。
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在来線・気動車
ラッピング車両や臨時列車用車両改装・引退のほか、キハ100・110系への延命工事の施工が各地で確認されたほか、キハ110系の転属も確認されるなど、意外とネタが濃かったのでは思います。また、12月にはキハ111/112-108(郡山車)が高崎へ配給されました。GNSS関連の試験が予定されていそうです。
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東急電鉄・横浜高速鉄道
デジタル列車無線化を前に、8500系8637Fが運用離脱・廃車回送されそうです。また、2023年度(2023年4月~24年3月)は30両の新製が告示されており、これまでのプレスリリースから、大井町線に投入されるものと見られます。30両全てが大井町線向けだとしたら、6編成も増備されることになり、9000系にそれくらいの廃車が発生しそうです。また、田園都市線・大井町線・横浜高速鉄道こどもの国線がデジタル列車無線化し、東急線全線でアナログ列車無線からデジタル列車無線に切り替わりそうです。
また、3月18日開業の新横浜線と、相鉄線との直通は非常に楽しみですね。さらに東横線Qシート導入が明らかになり、5166FにQシートが増結・4112Fへ改番されました。年明けに6両が増備され、5167F~5169Fの増結される見込みです。5000系列、今年3月で5101F落成から23年が経ちますが、これで車体構造が類似している車両(3000系増結車、7000系)も含め、本系列の増備は終わりになるのでしょうか…。
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東京メトロ・埼玉高速鉄道・東葉高速鉄道
東京メトロ
東京メトロの車両動向においては、現在、丸ノ内線2000系と半蔵門線18000系が投入されています。今年は、東京メトロ2000系のみ新製になると予測しています。また、東武線・東急田園都市線のデジタル列車無線化までに、デジタル列車無線を搭載していない8000系8102Fが廃車される見込みです。
また、南北線9000系ですが、未更新の2次車は経年30年が迫っており、機器更新をするのか、又は廃車されるのかが気になるところです。8000系はデジタル列車無線化されても数年で廃車される見込みなので、デジタル列車無線を搭載して出場したからと言って、機器更新の実施が必ずしも約束されるわけではありません(ただ、少々入場期間が長いのは気になります)。一方で、南北線では東京メトロの車両・施設が2030年までに8両化に対応される予定です。さらに、丸ノ内線2000系・銀座線1000系にATP・CBTC工事や試験が進んでいくものと見られます。
施設動向では、有楽町線・南北線延伸でしょうか。すぐには出ないのは承知ですが、今後の続報に期待したいです。
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埼玉高速鉄道・東葉高速鉄道
埼玉高速鉄道では2024年度に1編成の新型車両が導入予定、岩槻延伸の話題もあり、どこまで進展するかが気になります。また、東葉高速鉄道では2000系に断続的にデジタル列車無線の設置が進みそうです。
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京浜急行電鉄
1500形2編成が解体、1000形1編成が増備されました。1000形4両編成は初めて車体更新を実施、シーメンスIGBTも終焉となりました。今年も1000形を対象に断続的に機器更新・車体更新が施工されそうですね。一体何編成が対象になるのでしょうか…。
施設動向では、羽田空港第1・第2ターミナル駅の引き上げ線工事が着手されました。京急川崎駅名物も反転フラップ式案内表示機、通称「パタパタ」も見納めとなりました。京急ならでは、がだいぶ消えたのではないでしょうか。
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京成電鉄・新京成電鉄・北総鉄道・千葉ニュータウン鉄道・芝山鉄道
京成電鉄は3200形についての続報が期待できるかも知れません。また、京成高砂駅踏切脱線事故当該の3788編成に関しても、今後、注目が集まるかも知れません。また、新京成80000形が1編成増備、8000形1編成廃車されると推測します。8000形のリニューアルや機器更新なども形態差が増していくかもしれませんね。今年は8812編成と8815編成にリニューアルが行われた一方、8815編成はVVVF未更新で、15インチLCDが設置されました。さらに8801編成が廃車され、新京成8000形では初の廃車発生となりました(置き換えとして今年は80036編成が増備)。
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京王電鉄
今年は5737Fが増備、京王7708Fが廃車されました。また、8000系8両編成1本に車体修理が施工されました。年明け3月までに、8両編成1本に車体修理が、10両編成1本に機器更新が施工される予定です。また、井の頭線では、今年度中に1000系1編成に車体修理のみが計画されています。
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小田急電鉄
小田急1000形のリニューアル及びリニューアル対象から外れた編成の廃車が全て終わり、リニューアルは3000形に、廃車は8000形へとシフトしました。今年度の5000形の増備は全て終わりました。また、3000形は1編成の更新が終わり、3月までに6両編成2本にリニューアルが施工される予定です。8000形は4両編成3本、6両編成1本が廃車されました。8000形4両編成の廃車は初めてになりました。
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東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道
東武500系の新製、20000型のリニューアルが終了しました。現在断続的に10000系に屋根の修繕工事、8000系に空調関係の整備?が確認されています。また、11204Fがワンマン運転に対応し、佐野線で運用されています。転属した可能性が高いです。さらに、100000系10030型50番台の2両編成の一部編成がリニューアル工事のような動向を見せています。
今年は200型1編成、100系1編成、6050型9編成、10000系2編成が廃車、300系が廃形式になるなど、意外と動きの多かった東武の1年でした。東上線の大規模なダイヤ改正も記憶に新しいですね。50000系には床材交換らしき工事が現在確認されています(グループ)。ドア故障で運用離脱した言われる11004Fのドア関連装置が9101Fに流用される動向を見せた年末でしたが、年明けには答え合わせが出来そうです。年明けの3月には「スペーシアX」こと、100N系が東武鉄道に納入される予定です。
施設動向では、川越整備所が廃所されました。
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西武鉄道
デジタル列車無線化と西武40000系の増備、2000系、新101系の廃車がありました。昨年4月から年明けにかけて70両が廃車予定で、他社からステンレス車を「サステナ車両」として購入するという計画には驚愕しました。新型車両と平行してサステナ車両を導入しても、VVVF化を成し遂げるのは2030年まで先になります。
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相模鉄道
3年連続、10000系が機器更新のため長野総合車両センターへ甲種輸送し、年明けに出場していましたが、今年の冬は入場がありませんでした。一方で、8000系灯具位置変更・行き先表示機更新が8708×10編成の1編成に対して行われ、新形態が生まれました。ただ、大規模な内外装の更新となる、YOKOHAMA NAVYBLUE化は見送られました。現在8710×10編成が入場中です。
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東京都交通局
都営新宿線で8両編成が廃止されました。車両の組み換えは行われず、全車廃車となり、新型車両10-300形6次車の増備が完了しました。大江戸線では引き続き12-000形の置き換えも続き、今年は2編成(うち21年度は1編成)が廃車、12-600形2編成(うち21年度分は1編成)が新製されました。年明けに12-211Fの搬出が予定されています。
さらに、デジタル列車無線化に伴い、都営三田線6300形1・2次車が運用離脱しました。6500形13編成全車が納入・運用開始しました。日暮里・舎人ライナーでも車両の更新が続いています。
来年度以降も大江戸線、日暮里・舎人ライナーの車両更新が続く見込みです。
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横浜市交通局
4000形が3編成が落成、3000A形が2編成廃車搬出されました。年度内に3編成が廃車搬出される予定でしたが、1編成はまだ搬出されておらず、年明けに2編成が置き換えられそうです。さらに、3000N形電機品更新の契約も進み、VVVFは三菱電機製が採用される見込みです。来年度から更新が始まる予定です。当初の計画では、3000N形は4000形の置き換え対象でした。23,24年度にそれぞれ3編成、全6編成が更新予定です。
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JR貨物(JR東日本管内走行車両を中心)
EF210-300が新鶴見に9両が増備されました。参考までに今年は2両が吹田に配置、年明けに4両が新製予定です。うめきた新駅開業に伴い、2月に線路切り替え工事が行われます。線路切り替え工事、すぐに供用が開始され?プッシュプル運転が予定されているみたいです。残る4両はいずれも吹田に配置されるものと見られます。EF65は2両が高崎機関区、5両が宇都宮タへ無動力回送、うち、1月に宇都宮タへ回送された2両は既に解体済みです。EF64、EF65等の国鉄型形式(JR化後新製車含む)の全般検査が既に終了しましたが、EH800のには1回目の全般検査が始まりました。また、EF66 27の運用離脱もありました。現在、吹田機関区での留置が続いており、今後も機関区内の動向に注目が集まりそうです。事業継続計画(BCP、Business Continuity Plan)では、EH500形全18両を日本海縦貫線に対応させるため、制御装置の改造が行われおり、今年度中に終わる予定です。
また、低床貨車のコキ73形3両が増備され、4両になりました。構造が特殊なようで保守面が課題ですが、海上コンテナがそのまま積める為、物流がコンパクトになることが期待されており、関連する事業においても今後の動向にも注視していきたいです。郡山車両所での貨車車両の検査が2023年3月で終了し、業務が各工場へ移転される予定です。これもまたすぐ話が進む訳ではありませんが、貨物新幹線の実現などの続報も注目です。
発注では、三菱電機が電気機関車27両を、特命随意契約で小松製作所にDF200用ディーゼルエンジンが24台を発注しました。年明けにも、電気機関車、電気式ディーゼル機関車、ハイブリッド機関車の発注が公示されています。
参考リンク
青い森鉄道ほか
来年度以降、青い森701系の延命工事が予定されています。JR東日本701系でも予定されているのでしょうか、組合資料の業務量提案の内訳が気になります。
参考リンク
参考資料
・鉄道ファン
・鉄道ジャーナル各号
・鉄道ダイヤ情報各号
(フォーラム未反映の除籍日など)
コメント
JR東日本のところで「南武線浜川崎支線のE205系1100番台」との記述があります。Eは付かないと思います。
東京メトロの項で“丸ノ内線2000系・銀座線1000系にATP・CBTC工事や試験が進んでいく”とありますが、先日投稿した拙著「関東大手民鉄・地下鉄の保安装置更新時期④設備動向編」でお示ししたように、「ATP」は「CBTC」システム内に存在する一機能であり、今回の文脈であれば併記せず単に「CBTC対応」という表現で十分です。(あわせて、参考文献※1は界隈の教科書的な文献ですので、機会がございましたらご一読いただくことをお勧めいたします)
また、拙著でも記したように日比谷線13000系でも同様の動きが既に出ていますのでその点も注意が必要です。