以前、公文書に「成田空港アクセス車両9両化」という文言が記載されたことがありました。
JR線では既に最長15両編成の列車が運行されているため、この対象は現在最長8両である京成電鉄のことを指していると推測されますが、「9両化」の対象はどの列車なのでしょうか?

公文書に成田空港アクセス9両化の記述
土地収用法による昨年6月17日付の告示に、宗吾車両基地拡大の効果(公共の利益となる根拠)として、成田空港アクセス車両9両化の施策を実現するための検修体制構築との記載がありました。⾧ 編 成 車 両 の 整 備 が 効 率 化さ れ る こ
コメント
成田スカイアクセス線で言えば、アクセス特急(以下一般車)とスカイライナー(以下AE車)の大きく2種類があり、どちらも8両編成ですが、私の予想としては9両化の対象になりうるのはAE車の方だと思います。一般車は京成車・都営車・京急車が入り混じるうえ、現在の運行体系的に特に東京2空港間輸送の側面が少なからずあるため、他社も含めた大幅な設備改築・増築が必要になる一方、AE車は京成完結なので他社が関わることがないため、実現可能性としてはAE車の方が高いと思われます。
ずばりAE車の9両化ですよ
2022年7月に一般財団法人運輸総合研究所が報告書を出しています
ちなみにこの中では成田エクスプレス15両化の提言もありました
基本的にはスカイライナーの増結という見立てで問題ないかと思われますが、歴代のスカイライナー用車両については概ね20年程度の周期で代替されていることを考えると、タイミング的には現行のAE形への増結ではなく次期スカイライナー用車両にて対応させると考えるのが自然なところでしょうか。
初代AEは10両運転で計画して
上野・青砥・空港の各駅ホームは
それ用の長さで造られ
車号も付番していましたが
車庫のある高砂と宗吾のホームは8両用で
入出庫で乗務員の乗り降りや
出発信号機に合わせて停車すると
後部車は踏切にかかってしまうなど
実際どう運用するつもりなのか
不思議どころもあります
縦列停車する空港駅の現状からすると
本音は10両にしたくても
一般車8両AE9両が限界なのでしょうが
先の高砂宗吾問題の他にも
モーニングとイブニングはどうする
その他停車駅ホームはどうする
など調整課題も多くなりそうです
京成の発表ではなく公文書の記載ですので、実際に京成がそうするかは未知数です。重大インシデントなどのやらかしに対する行政処分や、交通バリアフリー法絡みの設備改修などでない限り、国に京成に何らかの施策を命じる権限はありませんし。
今回の件に関しては、京成の宗吾車両基地建替えに付帯した町道の付替え工事が国土交通省関東地方整備局により認定されたという内容であり、国が京成に対して何らかの施策を命じたというものではなく、むしろ事業者(京成)側が工事に際して酒々井町や地権者等に対して開示した情報から事業の妥当性を判断しているものとなります。
税金を使う上での妥当性を示した資料なので、それなりに事業計画は沿わせないといけないのではと思います。