HB-E220系の導入などにより車両に動きが発生しているキハ100系ですが、その動きの鍵を握るのはエンジンのメーカーであることが動向より読み取ることができます。今後、北条鉄道をはじめとする他社への譲渡も進むことが見込まれるところで、現況をまとめ、傾向を考察します。
キハ100系の現況
本稿執筆時点でキハ100系は49本/64本が残存しています。このうち、震災による事故廃車の4両を除く11両が廃車されており、そのすべてが2024年以降に廃車されています。(うち3本がひたちなか海浜鉄道へ譲渡)
キハ100系のエンジンのメーカー
| 車番 | メーカー | エンジンの型式 |
|---|---|---|
| キハ100-1,3 | カミンズ | DMF14HZ |
| キハ100-2,4〜8 キハ100-30〜46 キハ100-201〜205 キハ101-1〜13 |
小松製作所 | DMF11HZ |
| キハ100-9〜29 | 新潟鐵工所 | DMF13HZ |
キハ100系は、上記の通り3つのメーカーのディーゼルエンジン(機関)を搭載しています。このうち、量産先行車で採用されたカミンズ製を除けば、大きく小松製・新潟製の2つに分けることができます。
メーカー別の廃車状況
| メーカー | 計 | 残存数 | 廃車 |
|---|---|---|---|
| カミンズ | 2両 | 2両 | 0両 |
| 小松製作所 | 41両 | 28両 | 13両(うち震災廃車2両) |
| 新潟鐵工所 | 21両 | 19両 | 2両(うち震災廃車2両) |
現在までに廃車された車両の状況は以上の通りで、震災廃車を除くと、これまで廃車されているのは全て小松製作所製のエンジンを搭載する車両であることがわかります。
考察
廃車対象の極端な偏りと、今春のダイヤ改正に伴い余剰となった盛岡本所のキハ100系が順次北上線・大湊線に転属している状況を踏まえると、要因は不明ながらも、新潟鐵工所製のエンジンを搭載する車両を温存し、小松製作所製のエンジンを搭載する車両を優先的に置き換えを進める方針があると考えられます。
今後、他社への譲渡対象として放出数が増えることが見込まれ、動向に注目したいです。




コメント
上記の点に補足すると、現時点で延命工事の施工が確認されている車両についても全てが新潟製機関を搭載した車両であることからも、キハ100については当初より延命対象を新潟製機関搭載車のみに絞り、不足する大船渡線での運用分を余剰となっていたキハ110の転入により賄っているという見立てができそうです。
このうちキハ110の転入については他区所での新車投入による余剰の発生を待たず、復旧を見込んでいた陸羽東線の長期災害不通に伴う余剰を中心に活用する形で賄われている点を踏まえると、小松製機関搭載車の置き換えについてはある程度急を要する状況であるものと推測できそうです。
有識者様のサイトによると、キハ100形の一部に加えキハ101形全車が小松製を採用しているため同車の動向も気になるところです。
運用によって6両もある左沢線では、従来の亜種を用いるのか左沢線用に特化した車両を作るのか気になります。
https://kitafukuoka.darumaotosi.com/043_kiha100_110-3.htm
キハ101の後継に関してはHB-E220系のトイレ省略版という専用車両になりかねません。ついでに6両は廃止で、最大4両になりそうです。17m車であれば6両が入れても、20m車で入れるとは思えません。
左沢線はデンチャになると思います。
給油基地も廃止出来ますし、電車の運転士だけに統一もできますし。
ただ、スイカエリア外でもある末端区間の廃止と引き換えになる気もします。
コマツ製のDMF11系エンジンは建設機械用ということで船舶用縦型エンジンの横型改修のDMF13・DMF14系と比較して耐久性が劣るという評価があるそうです。
また、JR東海以外の各社では一回り大きくコモンレール化されたDMF15HZ/SA6D140系エンジンに移行している事情もあります。
DMF11/SA6D125系エンジンの採用例は3セク向けも多いことから、中古エンジンのみの転用も含めて考慮してDMF11系エンジン搭載車から廃車しているのではないでしょうか。