工場内の車両動向、よく流れてくるのが先頭車同士を連結している画像です。偶然にしては多すぎるので、気付かれている方も多いと思いますが、その理由をまとめます。
工場ごとに状況が異なるため、この記事で紹介できていない理由で先頭車を向かい合わせにしている場合もあると思います。
移動時に密連が邪魔
昨今、半永久連結器の車両が多く、工場全体で見れば、半永久連結器が多数派になることがあります。入換の機関車も半永久連結器に対応しているケースがあり、そこに密連が入るとアダプターを外したり、余計な作業が出たりします。
入場直後に先頭車を切り離し、逆側の先頭車に付けてしまえば、面倒な密連を考えなくて済むので合理的です。
本来、半永久連結器の切り離しはボルトの脱着が伴うため面倒ですが、最終的に1両単位にしなくてはいけない(古めの)工場や、大規模な改造では、いずれにしても発生する作業で、このような考えが成り立つ場合があります。
運転室の作業が捗る
例えば保安装置の改造を想像して頂くと、機器類は運転室に集中して取り付けられています。
先頭部を向かい合わせにして、工場内を移動すれば、同じ作業が近い場所でできて合理的です。
良い話では無いですが、線番号を忘れたら向かいの車両を見れば概ね済みますし、同じ作業を隣で行うことができ、作業者同士も安心です。
昨今の工場
昨今、連結したまま入場させて、連結したまま検査を進められる工場が増えています。先頭車同士を連結する光景も、あまり見られなくなるかもしれません。
新系列検修棟とマルチ検修ライン
昨年以降、S&E(ミライの車両サービス&エンジニアリング構創)に関する情報が出ており、「車両を編成状態のまま一括で上げて検査できる設備」として「西日本」「北海道」を例にしたマルチ検修ラインの導入が挙げられています(文献1)。資料や私...
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