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話せる指定席券売機を筆談で使ってみた話

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はじめに

2020年に常磐線の富岡~浪江の間で運転再開をした際に、広野・富岡・大野・双葉・浪江の各駅にJR東日本で初の話せる指定席券売機の導入がありました。
この機種(アシストマルスとも言います)はJR西日本等のJR他社でも愛称(注1)を変えて採用されており、既存のみどりの窓口とそこに置かれているマルス端末(注2)を置き換えるタイプの指定席券売機です。

アシストマルス – 話せる券売機

その後東能代(奥羽線/五能線)・岡谷(中央東線)・白馬(大糸線)の各駅と東北や甲信越で採用される例が続きましたが、2020年8月に磯子駅(京浜東北・根岸線)のみどりの窓口を置き換える形で首都圏内初導入となりました。
その後豊田(中央線)・海浜幕張(京葉線)・川口(京浜東北線)・浦佐(上越新幹線/上越線)の各駅にも導入されています。
しかしこの話せる券売機を実際に使ってみてどうだったか?の声がその当時私の耳目に入れることができませんでした。
また上の動画中実際にホワイトボードを使った筆談をするシーンもありましたが、「どこまで筆談に対応出来るんだろう?」との疑問もこちらに浮かんできました。
実際磯子駅に導入された時点で筆談にトライしてるシーンを耳目に入れる機会も、話せる指定席券売機を使う動画も当時まだありません。
そうしてちょっと機種のレビューを考えあぐねていた際、以下の動画に当たりました。

JR西日本の「みどりの券売機プラス」を全盲が使って見た

全盲の方がJR西日本に採用されたアシストマルスを使ってきっぷを発券してもらっていたのです。
「ほんの些細なことにも、先んじて指導してくれる人が欲しいなぁ。(現代口語に意訳)」と兼好法師が徒然草に書き残しましたが、この先達となる人や情報があって初めて物事に取り掛かれるのだなと此方から改めて見い出せました。
そしてその当時ネット上で話せる指定席券売機を筆談で使った事例を此方から見付けることができなかったことも併さって、自分がこの先達になろうと決めて筆談した経験を文章にしようと思い立って執筆しております。

実際に使ってみた

昨年の残暑が残る時期に感染症じゃありませんし熱もなく一時的じゃありますが、声を出すことが少々キツかった時があります。
その際外せない所用を終えて次の所用先に向かう目的で磁気の乗車券類を持っていたので、上野東京ラインの列車に連結されたグリーン車を使う為に磁気のグリーン券を買うこととして、実際に磯子駅の話せる指定席券売機を筆談で使ってみました(時期と写真からバレバレですね)。
今回の結論から言いますと…
筆談で目的のグリーン券を、欲しかった内容通り発券して頂けました。

まずタッチパネル上の呼び出しボタンを押した後に筆談お願いしますと書いた紙を画面の券売機に向かって5時側の書画台(注3)に置いたところ、即座にコールセンターで出番だった担当の方にホワイトボードを持った筆談での対応へ切り替えて頂けました。
なお実際に使う際担当の方をコールセンターから映した動画が向かって12時側のディスプレイに流れますので、ここを見て先方から筆談した文章を読んで下さい。
話を戻して。
筆談対応して頂いた後に頷く・頭を横に振る・OKサインを出すと言ったジェスチャーを出しての内容確認を私から行いましたが、充分意思疎通を出来ました。
こうして乗車券類(注4)の買いたい内容をこちらから筆談した後、先方から筆談した内容で合っているか否かをタッチパネルに表示して来ます。
ので、表示された内容を確認してから確認ボタンを押してから支払い方法の選択に移る形となり、またここで筆談に移ります。
その後決済方法を筆談でやり取りし、支払いを終えてその後乗車券類を受け取ってから会話を終える形となります。
その後使った紙を申込書用の投入口に入れて、乗車券購入を終えることとなります。

使う際のヒント

なお実際に使ってみたで出した一連の動作を行った際にこちらから「明日使用開始の乗車駅から高崎線の目的地までのグリーン券を大人1枚下さい」と書いてしまった為、1度下車する駅から先の高崎駅までのグリーン券を確認画面に出されることとなりました。
その為ジェスチャーと筆談を組み合わせてから「明日使用開始の乗車駅から目的地(高崎線)までのグリーン券を大人1枚下さい。」と二重線を下に引く形で書き直して再度内容を出して貰い、そこで先方から改めて画面に出して頂いた内容でOKしてから発券して貰うプロセスを挟む必要が出ました(その節お手数お掛けしました…ごめんなさい。後、対応ありがとうございました)。
この経験がある為、筆談での意思疎通を挟む際「筆談お願いします」の後に例として――
明日使用開始の
東能代から大久保(東京都)までの片道乗車券と、
秋田~大宮のこまち14号の特急券とグリーン券を
大人1枚ずつ下さい。
東能代~秋田は快速列車を使います。
窓側で山の見える側の席を選んで下さい。
や――
明日使用開始の
豊田と大久保(兵庫県)の間を往復する乗車券と、
明日使う東京~新大阪ののぞみn号の特急券とグリーン券を
大人1枚下さい。
そこに加えて西明石~東京ののぞみ60号の指定席特急券を大人1枚下さい。
行き新大阪と目的地の間と、帰り西明石まで快速を使います。
使う新幹線の席を行きが海側の窓側、帰りが山側の通路側にして下さい
や――
n日使用開始の
北八王子と高松(多摩モノレール)の間で使う通学定期券を下さい。
立川北経由でお願いします。
――と書くことをお勧めします。
何せ見た人から複雑と受け取られる場数がある旅客営業規則がJRにあり、その範囲でも普通乗車券と定期乗車券で別建てになってる例として連絡運輸の取り決めがあったり。
尚且つ北海道~九州のJR路線網の範囲でも大久保駅が3つあり、加えて話せる指定席券売機の接続先のコールセンターでもみどりの窓口同様指定席や全国のJR向けの乗車券類と一緒に定期券も扱いますので(注5)…
加えて決済を終えた後、「対応ありがとうございました。通信を切断して大丈夫です。」と書くことで一連のフローをスムーズに終わらせられますのでこれもお勧めします。
注意やお勧めはここまでにして。
この様にして話せる指定席券売機を筆談で使ってみました。
そして対応して頂いた結果、「筆談で充分使い勝手を確保されているよ。」と言えます。
この様にして、私から抱いた疑問も解けました。
「実際にやってみた(最後に放送された回10年以上前の番組が元ネタですが)」の理念とそれを実践することによる経験を得て生活や教養に使い人生を歩んでいくのだなと、大袈裟ながら改めて認識しました。
これを先達として頂ければ、ありがたく存じます。

サービスを向上してくれるとありがたい点

一方で筆談する際に、もう少し向上してくれるとありがたかったなと言う点もあります。
ディスプレイに表示される動画の画質が荒れてしまうことがあったのです。
指定席券売機として置かれている他の端末や、動画表示が無く駅で設定されたエフェクト画像を表示してる際にそれを見受けることができませんし、何を要因としてるか部外者の私には分かりませんが…
一方で荒れると言っても文字を解読できなくなるほどではありませんでしたが、文字を可視化して言葉を見せてコミュニケーションをする筆談のことです。
願わくば画質を荒れずにする様に向上して頂ければ、ありがたく存じます。
最も繰り返しとなりますが、解読できなくなる程荒れる事にはなりませんでしたので一切筆談不能と言う訳ではなく、充分筆談で発券して貰えたことを述べておきます。

私見丸出しのあとがき

執筆を始めた2021年6月末日現在、JR東日本管内の13駅に話せる指定席券売機の導入が成されています。
今後機種の台数や導入する駅の数を増やしてみどりの窓口を置き換えるとのプレスリリースがありましたが、今のところ此方から指定席券売機の導入やみどりの窓口の閉鎖と比較して見た際「スローペースで導入しているな。」と言う気がします。
筆談で使い勝手があるとこちらから判断した分、願わくば新規設置に加えて以前みどりの窓口があったものの閉鎖して指定席券売機に置き換えた駅(例:原宿)や開業時以来みどりの窓口の無い2000年代後半に新駅(例:西府・西大宮・高輪ゲートウェイetc…)にも置いて欲しいとも私の頭にありますが…
然し計画で発表された分と併せてそう配置する為にも、端末を増やしても接続待ちの時間で待たせない様にする為にコールセンターやその中の卓等を増設する必要があるかな?とも併せて考えております。
待たせないように券売機を増設するを叶える際にコールセンターとその中の卓等の増設の他にも――
マルスのホストサーバーと券売機への接続・コールセンター用サーバーと券売機への接続・コールセンター及びコールセンター用サーバーに接続された通信ケーブルのそれぞれを導入する駅分用意する必要がある訳です。
導入駅を増やす分コールセンター用サーバーをJRシステム社側で用意する必要があったり、管路をJR東日本側で用意する必要のある駅があるとも予想できます。
その分ある程度導入がスローペースになってしまうのも、ある程度仕方がないことかなとも見ております。
しかし利用する旅客から見て、証明書を現物で確認する為にJRの場合みどりの窓口に行く必要がある通学定期券の存在を考えるに話せる券売機を指定席券売機のみ導入された駅にも拡張して導入するニーズもあると考えております。
今自分が使う駅にみどりの窓口がありませんが、そこで学生服を着て通学をすると思しき若めの年齢の旅客に当たる場数もありますので…
全ての(注7)旅客から100点満点を出して貰えるダイヤや旅客サービスはできないと私からも認識しておりますが、それぞれのニーズや願望(勝手をすみません)と実際に導入される点との差や限られたリソースでの折り合いを付けて最適解をはじき出す点に対して、元現業職の私から考えるに中々に鉄道を運営することに難しさを見出しております。

脚注

注1:話せる券売機/JR北海道・話せる指定席券売機/JR東日本・サポート機能付き指定席券売機/JR東海・みどりの券売機プラス/JR西日本とJR四国・ど~ぞ/JR九州
注2:JRグループで走る列車全体の指定席などを管理したり、乗車券を管理するシステムをマルスと言います。また、マルスにアクセスして指定券等を出せる機械をマルス端末と言います。
注3:コールセンターから券売機側を見るカメラを置いた証明書や申込書を先方に見せる台の事を、書画台と言います。
通学証明書や学割証などを見せる際も、書画台に置いて下さい。
注4:運賃を支払った証としての乗車券・フリーきっぷ等と速度や座席の対価としての料金を支払った証としての特急券等を纏めて乗車券類と言います。
注5:大久保駅の場合、それぞれ中央・総武線(東京都)/奥羽線(秋田県)/山陽線(JR神戸線とも。兵庫県)にあります。
また、話せる指定席券売機を使う際に出てくる高松駅も3つあります。それぞれ予讃線・高徳線(香川県の県庁所在地)/七尾線(石川県)/多摩モノレール(東京都)にあります。
特に多摩モノレールの高松駅の場合、JR側から発行する乗車券類は連絡輸送の範囲から定期券だけしか発売できません。
加えて七尾線の高松駅を発着する場合も、津幡から先に向かう際にIRいしかわ鉄道を通過しますので注意を必要とします。
注6:特急列車や座席指定列車を走らせる関東に所在する大手民鉄(東武・西武・京成・京王・小田急・東急・メトロ・京急)の場合、基本的に特急券や座席指定券の発売と定期券の発売を分離させています。
東武鉄道の所謂本線系統の和戸(伊勢崎線)か栗橋(日光線)以北の有人駅で定められた駅でのみ、特急券と定期券の発売を駅にある窓口で一緒に扱っています。
因みに新鹿沼(日光線)や下今市(日光線/鬼怒川線)等の日光号・きぬがわ号・スペーシアきぬがわ号の各列車(以下相直特急)の停車駅の場合、定期券の発売や東武側の座席管理システムから発行する特急券の他に相直特急発売専用のマルス端末も置かれています。
それぞれの相直特急の全列車はJRのマルス側で座席管理をやっている為です。
注7:最も数理論理学上、全てのや任意のやならばや∀は全宇宙に存在する対象1点残らずを指します。
それ故∃x¬Qx等そう(この場合Q)じゃ無い対象である反例がたった1点以上幾つでも存在するだけで、全てのが事実ベースで間違いとなる訳です。
全ての鉄道を利用する旅客と言ったところで、私や読んで頂いてるあなたのみならず1人残らずなんで存命時の内田百閒(紀行文である阿房列車の作者である作家で、夏目漱石の弟子の1人。1899~1971)とかも含まれる訳ですね。

東武の駅でマルス置いてある駅があることの出典:鉄道のしくみと走らせ方(昭和鉄道高等学校/2008)
JR対多摩モノレールで定期だけ連絡運輸をやってることの出典:https://www.google.co.jp/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000115664.pdf&ved=2ahUKEwi5u-24u9DxAhUVhZQKHYVqAXcQFjADegQIDhAC&usg=AOvVaw21qhnBcAc3ge3J89eeHVT4
券売機システムの出典:https://www2.jrs.co.jp/databox/data.php/assist_ja/code

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