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連動装置って何?ATOSとか運行管理システムって何?(電車図鑑を読み終えた初心者の方~確たる知識を持ちたい方向け)

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このノートを開いて読んで頂いた皆さんには鉄道車両には自動車の様なステアリング用のハンドルの搭載が一切無く、レールや案内軌条に従って走りポイント(分岐器とも言いますね)で進行方向を変えて走っていることが基礎知識中の基礎知識に備わっているかな?とまずこちらから考えます。
また、線路脇の信号機だったりとこの先列車をどの線路に進ませたりするよと機材に表示してる場数を前面展望中に見かけた方も多くいらっしゃる筈です。
また動画サイトで駅の発車メロディをメインにしてて併せて自動放送が入ってたりする動画や珍しいと言われる行き先へ向かう列車の案内の自動放送を収録した動画を視聴してる際に、その放送の種類を動画中で説明する時に使われるATOSやCOSMOSと言った単語を耳目に入れられた方も多くいらっしゃると踏んでおります。
そこで実際、「ATOSって何だろう?」って考えた経験のある方もいらっしゃるかも知れません。
旅客として発車標を見ていたり自動放送を聞いていたり前面展望をしていても、実際線路脇や駅の機器室をメインに動いているという性格を持つマシンで構成されたシステムですので、ATOSやCOSMOSの名前を耳目に入れたけど「ちょっと何やっているか見当が付いてない。」とご自身からお考えの方もいらっしゃるのではないかな?とも考えます。
それがありますので、このノートではそんな時に使われている装置、連動装置や運行管理システムを中心に説明して参ります。

覚えて欲しい概念

尚このノートを読む時に覚えておいて欲しい概念がありますので、ちょっとここで数点解説しておきます。
特に初心者の方は下に挙げる概念、特に鎖錠を踏まえて頂けるとありがたく存じます。

□信号現示/現示
信号の内容を信号機に表示させることを言います。
線路脇に信号機の無いATCやATACSで列車制御をやる場合、車内信号機として車両の速度計を囲む様に三角印を配置してます。
グラスコクピットのE233系やE235系や新幹線車両の場合、車内信号機をディスプレイに速度計と併せて表示する形式で配置してあります。
それぞれ、車内信号機に出された速度が車内信号の信号現示となります。
線路の脇に信号機がありそれを列車制御に使う場合、その現示内容の色を英語にした際の頭文字のローマ字で表すことができます。
R:停止
YY:警戒
Y:注意
YG:減速
YGF:抑速(京急本線及び成田スカイアクセス線・北総線のみに存在し、点滅させることから点滅を指すFlickrのFを使う)
G:進行
GG:高速進行(160Km/h走行を行う線区のみに存在)
序に、表示と言う意味で単に現示と使う場合もあります。

□進路
列車や車両を1点の方向に進むことを出来る様に設定された線路のルートのことを、進路と言います。
例え渡り線があっても、その進路として設定されたルートがあって初めて通常の列車や車両として運転できます。

□ルートシグナル/スピードシグナル
信号の内容がどの進路に進んでいいかを表す形式をルートシグナル、信号の内容がどれだけスピードを出していいかを表す形式をスピードシグナルと言います。
ここで「アレっ?ATSで走ってて3灯式とか4灯式とか5灯式の信号機で信号現示してる線区だけど、どの線路に進んでいいかって言うよりも速度出してるんじゃない?スカイライナーとか6灯式の信号機で緑を2つ出して160キロ出せるんでしょ?」と疑問を浮かべる方もいらっしゃるかと考えますが、その方はよくお気付きになりましたね。
一般的な3灯式~6灯式の信号機とそれを使ってる線区の場合、ルートシグナルを基礎にしてからスピードシグナルを組み合わせて信号現示をやっているのです。
上りのスカイライナーが今まさに成田湯川の駅を160キロで京成上野へ向かって通過しているシーンを例に取って、説明致しましょう。
折悪しく筆者がデジ絵を描けず図面を挙げることをできません(ごめんなさい…)ので、ちょっとだけ配線を頭に浮かべてから読んで下さい。
尚、平常ダイヤで駅の上り線の信号を全部GG現示にしている想定で説明しております。
①空港第2ビル側から数えて1箇所目の2個並んだ信号機の内、左側の少し高くなったGG現示をしているモノに従ってそれを通り過ぎる。
②上り線が38番分岐器で分岐する側に曲がる配線なので、列車もポイントの開いた側の線路に従って上り線に入る。
③複線になった後にある2箇所目の2個並んだ信号機の内、右側の少し高くなったモノのGG現示に従ってそれを通り過ぎる。
④ホーム側に線路を分岐している分岐器があるが、開いている方向の通りそのまままっすぐ走る。
⑤通過線へ突入して、ホームの前を通り過ぎる。
⑥ホームの脇にある3箇所目の線路を挟んで3個並んだ信号機の内、真ん中のGG現示をしているモノの指示に従ってその脇を通過。
⑦そのまま線路の合流を2回受ける形で敷かれた上り本線をポイントの開いた方向に従いまっすぐ通過する。
と言う形で通過して行きました。
この一連の流れの内、3箇所に合計7個の信号機があり内3個でGG現示を出していたことになりますね?
この例で説明したGG信号現示の信号機はスカイライナーに対して「160キロまで出していいよ」と現示しただけで無く、併せて「駅を通過する際に上り列車用の通過線を使ってから上り本線へ出なさいよ」とも現示しているのです。
「ルートシグナルを基礎にしてからスピードシグナルを組み合わせている」と言う概念の意味が、進む進路とその時出せる速度を信号機で出してることとなります。
その説明を、進路上の信号機をGG現示させた場合の成田湯川を上りスカイライナーが通過するシーンを例に出して説明致しました。

□絶対信号機/場内信号機/出発信号機
列車を駅や停車場に入れてもいいよ、列車を駅や停車場から出していいよとの信号を現示する信号機のことを絶対信号機と言います。
何で絶対と付くのかといいますと、この信号には絶対に破ってはいけないよと言う意味があるからそう付くのです。
その絶対の意味の元となったある特殊な運転方法が2点ほどあるのですが、此方で話していても長くなってしまうので何れ稿を改めてお話致します。
その絶対信号機の内、列車を駅に入れてもいいよと駅の構内の入口(勿論線路に向かっての位置)に置かれている信号機を場内信号機と言います。
また絶対信号機の内、列車を駅から出してもいいよと置かれる信号機のことを出発信号機と言います。
それぞれ信号機を線路脇に建てている線区で基本的にポイントのある駅にあり、ポイントで分岐される進路ごとに置かれているのを基本と到します。
ポイントで分岐される進路ごとに信号機を置けない駅(EX:宇都宮線の上野駅)の場合、進路表示機を置いてどの進路に進むかを表示してあります。
列車の間隔を詰めたり列車のスピードを上げたりする目的で、分岐した先または信号機を置かれた先に場内信号機や出発信号機を置く場合もあります。
なお、ATCを使用する線区の場合は場内信号機・出発信号機の代わりに区分したい位置に軌道回路(車輪とレールの組み合わせで線路に電流を流して通ったことで回路となって列車を検知する回路)を置いて、軌道回路のある位置に標識を置いてあります。
また基本的に軌道回路を使わないATACSを使用する線区の場合は、軌道回路の代わりに線路ブロックをシステム上で設定していて、この線路ブロックがある実際の位置に標識を置いてあります。

□駅の構内
信号機のある線区の場合、駅の端にある一方の列車に向けた場内信号機からもう一方の列車までがその駅の構内となります。
ATCを使用する線区またはATACSを使用する線区の場合、一方の列車に向けた軌道回路または線路ブロックから、もう一方の列車に向けた軌道回路または線路ブロックまでが駅の構内となります。
片方の信号機・軌道回路・線路ブロックからもう片方の信号機・軌道回路・線路ブロックまでを駅の構内とする為、埼京線・湘南新宿ライン(山手貨物線)の新宿駅や京葉線の二俣新町駅の様に、駅の構内が他の駅と比較して非常に長くなったりする場合もあります。
それぞれ西武新宿駅の脇から代々木駅のホーム近くまでや、市川塩浜側の橋の途中からホームと分岐を越えてその先の南船橋寄りのS字カーブの途中までが駅の構内です。
絶対信号機の無い駅の場合、基本的に一方の停車場区域標からもう一方の停車場区域標までが駅の構内です。
線路の敷地の中に植わっている為まさか線路に入る訳にも行かない以上、中々これを観察しづらいと考えているのですが…
例として宇都宮線の野崎駅の宇都宮(東京)方の停車場区域標を鉄道用地の中に入らずとも線路の沿道から見ることをできます。
立ち寄った際に観察してはいかがでしょう?

□停車場/停留場
運転取り扱いの上で、先程説明をした絶対信号機がある駅や信号場や操車場のことを停車場と言います。
併せて、絶対信号機がない駅のことを停留場と言います。
駅じゃ無くても絶対信号機がある場合停車場となり、駅でも絶対信号機が無いから停留場となると覚えて下さい。
駅じゃ無くても絶対信号機のある停車場の例として新鶴見信号場や大宮操車場が挙げられ、駅でも絶対信号機が無い停留場の例として新橋駅の東海道線ホームや横須賀線ホームが挙げられます。
勿論1つの系統上にホームがない線路に絶対信号機がある場合、停車場になります(EX:川口駅の旅客線と貨物線)。
因みに絶対信号機のくだりで基本的にポイントがある駅と書きましたが、ポイントが無くとも停車場となる場合もあります。
中央・総武線各駅停車の市川駅がその場合の内の一例にあります。
2021年4月現在の総武線の緩行線の場合、ポイントのある西船橋駅を出ると次のポイントのある駅が錦糸町駅(注1)となりますが閉塞自体を区分する目的の為かこの駅を停車場にしてあります。

□鎖錠(さじょう)/連鎖(れんさ)
連動装置を覚えるに当たってまたは鉄道の安全にとって、鎖錠の概念は非常に重要と考えます。
「もう両方とも知ってるぞ?」とおっしゃる方のみ読み飛ばして、「鎖錠?何それ?何で安全に関わるの?」って方は読んで頂けると有難く存じます。
列車や車両がポイントや踏切等の定められた1点を通過しきるまで絶対に動かすことを出来なくしてある等、1つの機器を取り扱った時に必要に応じて絶対に他の機器を取り扱えなくさせる様ロックを掛けることを鎖錠と言います。
また、機器と機器に鎖錠の関係を持たせることを連鎖と言います。
この鎖錠がどれだけ大切かを、軽くながら実例ベースでご説明致しましょう。
まず列車や車両が通過中にポイントが切り換わる形で1つの号車の前と後で別々の線路に入ってしまうことを泣き別れと言いますが、これだけでもう事故になってしまうのです。
この泣き別れ事故だけでも他の列車を長時間止めてしまったり車両に無理な力を加えてしまい廃車にしてしまう場合があるのですが、列車をポイントを通過させてる途中に切り換えたせいでこの泣き別れを起こした後にそのままポイント上に乗り上げてしまった為かそのまま脱線してしまいほか不運な条件も複数重なったことで乗務員や旅客に189人の死者と69人の負傷者を出してしまった事故もかつて1件起きてしまっています。
(これ以上当該事故の詳細は述べないことと致します。Googleで当該事故である西成線列車脱線火災事故を検索してWikipediaでその記事を読む際は、どうか経験工学の言葉の意味に隠された事故からの再発防止の意図があること・事故の再発防止・『安全の確保は輸送の生命である』・『安全は輸送業務の最大の使命である』のそれぞれを念頭に置くことをどうかお忘れずに。また、事故の再発防止に由来する点がある鉄道の安全施策/保安装置等にご興味のある方・将来現業職に就きたいなとお考えの方は1度国鉄時代に小倉工場の工場長を勤めていた久保田博氏の著作『鉄道重大事故の歴史』やかつてJR東日本の副社長を勤めていた山之内秀一郎氏の著作『なぜ起こる鉄道事故』を読んで頂くことをお勧め致します。)
この事故の再発防止がある為や、そもそも「ロックして無いから事故を起こす要因になってしまうよね?そうしても安全にならないよね?偶に人間から通常ありえないミスを起こす事例もあるよね?ミスしても事故にならない必要があるよね?だからロック掛けて安全にしようよ。」と言う考え方に立つので、鉄道業界に於いて鎖錠の概念は安全面から見ても非常に重要と考えられているのです。
特にポイントの鎖錠の概念をより重要と考えられているのです。
また、鎖錠の概念を基礎に連動の概念を成立させてもあります。
よって、連動装置や連動を正確に覚える為に鎖錠の概念を覚える必要があるとこちらから考えます。
併せて鉄道の安全に於いてもこの鎖錠が非常に重要と考えられていてその重要度をご理解して頂きたくある為、今回軽く触れる形で事故事例を上げました。
鎖錠の概念とその安全から重要度を理解して頂いて「成程、鉄道を安全に動かす為に今日もどこかで鎖錠されてるんだな。」と頭の中に残して頂けるのであれば、非常にありがたく存じます。
そしてこれを読んで頂いた後にきっちり学んで未来鉄道事業者で現業職に就いた際、「ああ、あの時4号車の5号車よりで鎖錠の安全に於ける重要度への基礎知識として読んで改めて知ったな。あの様な事故を二度とやっちゃダメだから、改めて今日も安全に気をつけよう。」と考えて頂けるのであれば尚更ありがたく存じます。

□連動
鎖錠の項で連鎖に触れましたが、ここでこの言葉が出てきます。
連鎖の関係を保ったまま機器を動作させることを連動と言います。
連鎖の意味をもう1回踏まえて言うに――
機器と機器同士に鎖錠の関係を持たせて、それを保ったまま機器を動作させることを連動と言うのです。
尚、ホームドアと列車に使われる車両のドアにも連携装置を経由した鎖錠の関係を持たせてあると考えられまた鎖錠の関係を保ったまま機器を動作させていると考えられます。
しかし運転関係の場合ポイントと信号機に於ける分を指して連動と使っていますので、列車のドア開閉と合わせてホームドアを開閉させることは連携と使うことをお勧め致します。

改めて連動装置とは?その種類が何点あるのか?

さて、長々と引っ張ってきてお待たせを致しました(お付き合いありがとうございます)。
ここから連動装置とその種類を説明致しましょう。
列車・車両を停車場や車両基地に出し入れする目的で進路を制御する為に閉そく装置(または省令曰く列車間の間隔を確保する装置)・ポイント装置・信号装置を連動させる様コントロールする装置を、連動装置と言います。
ここからおぼろげながら分かる様に、閉そく装置に後から保安装置を添える形にせずに保安装置と閉そく装置・列車間の間隔を確保する装置を一体化させているシステムが列車制御システム群の中にあります。
その例がATCやATACSで、それぞれ先述のシステム群に連動装置を接続させて実際に運行を行っております。
ATCやATACSから先はただでさえ長い文章を更に長くしてしまうので何れ別にお話致しましょう。
さて、連動装置の話に立ち返って。
基本的にポイントが構内にある駅や車両基地にこれを置いていますが、中にはポイントが無くても停車場なのでと言う理由があって連動装置を置いてある駅があるかも知れません。
因みに保線車両を出し入れする線路を分岐させているいわゆる横取り装置がある場合、基本的に連動装置では取り扱わず現場で機械を取り扱う作業を行い線路を転換させて出し入れする様にしてあります。
よくよく観察してみて、横取り装置がある周辺に場内信号・出発信号がありませんよね?
続いては連動装置の種類とCTC・PRC・運行管理システムを説明していきます。
尚、それぞれの連動装置も停車場や留置線・車両配置区所(以下区所等と書きます)ごとに最低1点が置かれてあります。

■機械連動装置
信号機とポイントを動力伝達ワイヤーで結んで、現場や現場以外の1箇所に纏められた形で置かれているてこと言うレバーを操作することで動かす連動装置が機械連動装置です。
国鉄時代の駅で信号担当の駅員さんにより人の背丈位のサイズのてこが操作されているシーンを映した動画や鉄道博物館にある小さめのサイズの模型でてこを見た人がいらっしゃるかも知れませんが、そのてここそ機械連動装置のシステム群の内に数えられるマシンなのです。
てこの基礎に足を掛けてから操作する人に向かって前後に倒すことで進路を構成します。
ただ双方金属製でもあるため重く、これを1列車を1ルートに出し入れする度に倒したり起こしたりするので扱う際非常に体力を必要としますし両腕両足の筋肉を使います。
また、基本的に動力伝達ワイヤーでポイントと信号を一気に制御する為に電気で信号を出す色灯式信号機や灯列式信号機に対応できません。
その点もあってか、後述する継電連動装置や電子連動装置に置き換えられて2021年現在本邦の営業線上では(調べる限りながら)津軽鉄道に残るのみです。
因みに、レバーをてこと呼んだことの名残りから後述する継電連動装置のスイッチのこともてこと呼びます。

■継電連動装置
電流の形で電気信号を伝送する装置の内リレーのことを継電器と呼びますが、この継電器の組み合わせにより連動を行う連動装置のことを継電連動装置と言います。
この装置の場合、操作盤(連動盤とも呼ばれます)によって装置を取り扱うことで進路を構成します。
そのフローを簡単に説明致します。
まず操作盤面に停車場や区所等の配線図が(軌道回路の区分込みで)描かれていて、その上に押しボタンスイッチやひねって倒すひねりスイッチを配置してあります。
それを定められた進路ごとに取り扱うことで、スイッチに対応した別の部屋にあるリレー群で電気信号を定められたケーブル配線に流してポイントと信号を一気に連動させて進路を構成し列車を出し入れさせます。
機械連動装置と比べて、てこを倒すことからスイッチとしてひねるか押して扱うことに変化した為に体の負担が減りました。
また、てこを小屋の中で扱っていた時代に比べて空調のある室内で作業する為に環境も向上されました。
加えて1つの線区の連動装置を纏めて指令から操作できる様な装置に接続出来るのも要点の1つです。
最も継電連動装置等を入れたながら、以下のやり方を取っている場合もあります。
①指令側の装置に接続しないで停車場や区所等ごとに信号係を配置して進路を構成させている(駅単独てこ扱いや駅てこ扱いと言います。注2)。
②指令側の装置に接続させてても停車場ごとに信号係を配置させて進路を構成させている(この場合も駅てこ扱いと言います。また指令側から見て、操作できず表示されるだけなのでこのタイプの取り扱いを行っている停車場を表示駅と言います)。
③複数の停車場の装置を1つの停車場で操作する様に接続している。

■電子連動装置
コンピュータのソフトウェア上での作業により連動を行う連動装置が電子連動装置です。
複数のリレー群を結線させる形で扱っていた継電連動装置のリレー群とその役割をコンピューターとそこにインストールされたソフトウェアに置き換えた形と相成りました。
この装置で計算した結果出力された電気信号またはデータを定められたケーブル配線か光ケーブルに流してから、ポイントと信号を連動させて進路を構成し列車を出し入れさせます。
操作も連動盤でのスイッチ操作から、装置に接続したパソコンでのクリックかキーボード入力操作に変わりました。
電気信号と金属ケーブルの通電による制御の組み合わせをメインとしていますが、先程データや光ケーブルと軽く触れました通り電子連動装置の内にそれから光ケーブルとデータ伝送での制御の組み合わせに置き換えたタイプのマシンもあります。
JR東日本により開発されたネットワーク型信号制御システムと呼ばれるタイプの装置がそれに数えられていて、2007年に武蔵野線の市川大野駅で初採用された後に少しづつ採用される停車場や区所等を増やして2016年に京葉線の全線に採用されてあります。
ネットワーク型信号制御システムの如く配線技術に頼らない環境を構築できる点で、継電連動装置と比較した際のアドバンテージが増えました。
勿論1つの線区の連動装置を纏めて指令から操作できる装置に接続できるメリットも受け継いであります。
最も、継電連動装置と同様①②のやり方を取っている駅もあります。
なおここでは詳しく述べませんが、鉄道模型でも電子連動装置を構築できます。
電子工作を出来て、「模型の走りを見てポイント扱うのちょっと面倒だな。」と考える方はやってみては如何でしょう?

連動装置があった上で使われるシステム

○CTC装置
継電連動装置の辺りから軽く触れていましたが、1つの線区の連動装置を纏めて指令から操作出来る装置をCTC装置と言います。
指令室に連動盤やパソコンがあり(それぞれを指令卓と言います)、線区の停車場1駅ごとにある連動装置を指令卓から操作できる様になってあります。
これを入れたことで線区全体の運行状況を把握できる為、どこにどんな列車がいるのか停車場に指令からその都度連絡を入れる手間が無くなりました。
また1駅ごとに信号の担当のみを行う信号係を配属せずに済むようになりました。

○PRC装置
信号や分岐器を組んだプログラムで自動操作できる様にした装置をPRC装置と言います。
CTCをただ導入したとしても、まだ駅てこ扱いを指令に移したまでで指令で1列車1列車の進路を1駅ごとに構成する必要がありました。
この場合線区全体を管理していることもあって、ダイヤの乱れが無い平常運行時でも指令側の業務量が駅てこ扱いと比較し大幅に増えてしまうことと相成ります。
また機械連動装置以来電子連動装置に至るまでただ装置を入れた場合全身から手の操作に変わったとしても、人が感覚器官から得た情報を脳で解釈しそれを根拠に判断を下してから体の部位に信号を送る点までに変わりはありません。
その場合どうしても人間ですから道理ベースでのうっかり間違いを起こしてしまう為、それから列車を間違った進路に出し入れしてしまうこともあります。
これを異線進入と言いますが、これだけで運転事故として事故になってしまいます。
この運転事故を避けたり業務量を平常時で減らす為に、CTCに付帯してこれを導入してあります。
またCTCを入れていない線区でも、停車場の業務量を平常時で減らしたり異線進入を避ける為にも停車場単位でこれを入れる場合があります。
導入することで、平常時の指令や停車場の業務量を監視程度にまで減らすことをできました。
尚PRCの場合、計画のダイヤを送ってくる装置が別にありそこからダイヤを受け取ってCTCに流してあります。

○運行管理システム
さて、ここまで長々とお話してきました(本当にお付き合いありがとうございます)がこれで最後となります。
少しいわゆるATOSメインになってしまいますが、ご了承頂けたら幸いです。
先述のCTCとPRCを導入して平常時の業務量を減らせたり運転事故を回避させたりしても、まだこの時点で残った(航空業界の言葉で言うところの)スレットがあります。
(スレットの意味:運航乗務員の影響力が及ばない領域で発生し、運航の複雑さを増加させる事象であり、また安全マージンを維持するために対処せねばならない事象のことである。 この項ヘリコプターのパイロット、教官及び訓練機関のためのスレット&エラーマネジメント (TEM) の原則/EHEST著より引用。説明を分かりやすくする為に、航空業界の言葉を引用しました。運航乗務員は現業職・運航は運行/運転と読み替えて頂けるとありがたく存じます。)
ATOS化以前のJR東日本の現場での実例から挙げるに――
1点目:「PRCを入れたけど、ダイヤ乱れがあった時に平常時のダイヤを根拠として自動操作している以上もう自動操作できず手動操作する必要が出た!」(いわゆる埼京線PRC・武蔵野線PRCでトラブルとしてありました。)
2点目:「手動操作をしようともPRCの処理能力をオーバーするし、キーの反応がラグ過ぎて…」(ラグいの意味:操作した後の機器側の反応にタイムラグが出たり鈍くなったりすること。オンラインゲームに於いて回線や処理のトラブルから操作した後作動する迄タイムラグが出てしまったことに由来する。)
3点目:「まだ新宿とか池袋みたいな大規模な駅でPRCを使ってなくて、平常時でも全自動じゃないからまだ人間依存してて…」
4点目:「大規模な駅を指令から操作できないから駅と連絡を取り合う必要があるし、PRC自体のスペック無くてエラー出るし仕事量余計に増える!」(これを要因として遅延回復が遅くなることもあったとか。)
5点目:「保線や工事をやる時も人同士の注意力でやらなきゃ…」(現場で1本前の貨物列車を最終の貨物列車と誤認して線路閉鎖の手続きを取ってしまい、駅側でも最終の貨物列車を駅から出した後に現場を通り過ぎるまでの時間よりも早く連絡が現場から来てしまったがそれに気付かず復唱して手続きを承認する二重のミス発生。これによりもう閉鎖の手続きを取ったからと現場で線路を取り外したところ、最終の貨物列車が来て脱線事故発生。再発防止策が必要に。)
挙げたスレットがまだPRCとCTC導入の時点で残っておりました。
そこに加えて旅客案内の面で、駅に発車標を置いてあったとしても駅ごとのパソコンで独立して操作していた為にいざ遅延した際に情報不足やダイヤ変更入力が追い付かなくなってしまい――
その為発車標に調整中表示が出たまま切り替わらなくなって、旅客への案内を出来無くなってしまう点も解決を要する点としてありました。
それぞれのスレットを解消して安全を確保して指令の作業量をダイヤ乱れ時でも減らせる様にする為や、旅客案内の点を解決する為にこの装置があります。
連動装置・CTC・PRC・発車標・駅自動放送・運転整理/ダイヤ管理システム・TID(列車の在線状況ディスプレイ)を組み合わせ、その他必要に応じた機能を事業者ごとに追加して計画ダイヤをベースに運行状況に関する情報をトータルで管理してから指令により列車の運行を制御するシステムが運行管理システムです。
この運行管理システムの群の内に、JR東日本により保有され運用されるATOS(アトス:東京圏輸送管理システム/在来線向け)・COSMOS(コスモス:新幹線総合システム/新幹線向けでJR西日本も北陸新幹線全線に於いて採用)やJR東海とJR西日本により共同保有され共同運用されるCOMTRAC(コムトラック/東海道・山陽新幹線向け)があります。
なお運行管理システムを導入した際でも、在来線の場合基本的に計画ダイヤをシステムに送る装置をシステムと別添えにしてあります。
またシステムと同梱されている例に新幹線用のCOSMOSやCOMTRACがある様です。
話をスレットの解消に戻しましょう。
ATOSの場合、まずダイヤグラムをディスプレイに表示して於いてそれを指令員からマウスでクリックすることで運転整理ができる様にしました。
また、PRCの内かつて埼京線で使われていたモノと比較した際の処理能力の向上も図られています。
次に進路の構成も大規模な駅でも進路の構成を自動化させて、駅の電子連動装置を中央の装置に接続させる様にしてシステムを形成し指令に運行管理を一元化させました。
加えて保線や工事を行う際にも、携帯できる無線通信端末を用意してそこから直接システムにアクセスして線路閉鎖を設定した後信号現示を停止に変えて列車を入れなくできる様にさせました。
この様にしてスレットを解消していて、また発車標や自動放送をシステムに接続することでダイヤ管理システムから整理された後の情報を出す様にして遅延した際の旅客案内をできる様させてあります。
ここまでATOSをメインにお話して参りましたが、勿論ATOSやCOSMOSが運行管理システムの群にありそれ以外が無いと言う訳ではありません。
西武鉄道により保有され運用されるSEMTRAC(セムトラック)や小田急電鉄により保有されるOTC装置や(サイトのエリア外となりますが)JR北海道により保有され運用されるCYGNUS(シグナス/北海道新幹線用でCOSMOSと接続あり)等独自の愛称を持つモノや、TTCやPTCの汎用と考えられる名前で運用されるモノ(PTCの場合の例:東京メトロ用・仙台空港鉄道用等。TTCの例:新京成電鉄用・東急電鉄用等。)等各地の鉄道事業者に合わせたモノが群の中に種類として存在します。
ATOSやCOSMOSについてはもう少し詳しく書きたいところですが、ただでさえ長文になっているノートが更に長くなってしまいますのでまた場を改めてお話致します。
因みにこの運行管理システムを形成する場合中央の装置に駅側電子連動装置を接続させている場合が基本的かなと考えますが、その組み合わせのみならず中央の装置に継電連動装置を接続させている例もあります。
2020年度の会社要覧とその内の図表によると新京成電鉄をその例に挙げられ、要覧発行当時7つの停車場全て(注3)に於いて継電連動装置を使ってありますが全線でTTCと名付けられた運行管理システムを採用してあります。
組み合わせて進路制御をやって初めて運行管理システムになっている以上、新京成電鉄用TTCから継電連動装置を使う運行管理システムがあると言えます。

あとがき

今回もまた非常に長い文章と相成り、お時間をちょうだい致しました。
本当にここまで読む形でお付き合い頂き、こちらから重ね重ねありがたく存じます。
今回はほんのさわりの部分を紹介致しましたが、これを取っ掛りにして「今まで宇宙語レベルに分からなかった言葉を理解できるまで知識を付けることをできた。」「確たる知識になったし、時間を掛けて読む価値があった。」と考えて頂ければ尚のこと幸いです。
新たなファンを増やすことをできる様、これからも力を尽くして参ります。
お時間を使って読んで頂いた鉄道現業職で鉄道ファンの方へ。
間違いがあれば、間違っている部分やその内容と正しい内容を合わせてコメントでご指摘を頂ければ非常にありがたく存じます。
直ぐに正確な内容に修正致します。
いつもながらご協力を頂き、本当にありがとうございます。

参考・出典

図解鉄道のしくみと走らせ方(昭和鉄道高校:かんき出版)
東京総合司令室(川辺:交通新聞社)
新京成電鉄会社要覧2020(新京成電鉄発行)
運行管理システムの変革(安全・安定輸送の確保をめざして)(宮島:JR EAST Technical Review第5号)
ネットワーク信号制御システムにおける安全性・信頼性技術(国藤・松本:日本信頼性学会誌通巻236号)
ネットワーク信号の開発の歩みと今後の展望(国藤:JR EAST Technical Review第43号)
信号制御システムの現状と研究開発(昆:JR EAST Technical Review第5号)
仙石線に於けるATACSの実用化(黒岩・梅津・伊藤・森井・中山・今野:JR EAST Technical Review第28号)
無線による列車制御システムATACS使用開始1年を迎えて(横山・内山:鉄道車両工業第464号)
無線を用いた列車制御システムATACSの概要(樋浦:電気設備学会誌Vol33.No5)

注釈ちみちみ

注1:新宿/東京方に快速線から緩行線への渡り線があります。
新宿さざなみ・新宿わかしおや千葉発着するあずさによって使われてありますね。
注2:まず指令から操作できる装置自体入ってない場合これとなります。
また、区所等の場合基本的にこれを取っていると考えられます。
加えて久里浜線以外の京急の線区の各駅に置かれた場合も久里浜線の装置に接続しないでいるかと考えられこの類型かと推測致します。
注3:松戸から京成津田沼に向かって、松戸・八柱・くぬぎ山・新鎌ヶ谷・高根公団・新津田沼・京成津田沼の各駅です。
各駅の内、高架化に伴い新鎌ヶ谷に松戸に向かえる渡り線を用意されました

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