E531系カツK417編成が線路内に置かれた乗用車と衝突して運用離脱、K409編成の先頭車を組み込んで運用に復帰していますが、組み替えの理由が見えにくくなっています。
ここでは、他事業者の人間から見たときのメリットを列挙していきます。
前提としての検査計画
指定保全は定められた走行距離で到達するため、トラブルが無ければ概ね検査順での入場となります。ここで、勝田車両センターの基本編成は、事故に巻き込まれたカツK417編成が「次の検査」、カツK409編成が「半年先の検査」となるような前回検査時期でした。昨今、基本編成の指定保全では機器更新が平行して行われており、入場期間が長くなっています。
1編成の長期離脱は確実
カツK417編成は先頭車が炎上しており、復旧は困難な印象です。つまり、1編成の長期離脱は確実な状況で、この編成をそのまま郡山へ入れたところで、運用に復帰することはできません。
1編成分9両は代替の先頭車が手配できるまで寝かせておく、または機器更新のタイミングで廃車にするのが妥当です。
カツK409編成を巻き込むメリット
カツK417編成を機器更新するリソースが、郡山で空くわけですが、直近の車両需給が何とかなるのであれば、この機会を捨てるのは勿体ないです。というのも、工場は直近の検査計画を組み直すのは困難ですし、1編成を失った以上、数ヶ月先に工場に無理をさせる場面が十分想定されます。数ヶ月先なら、工場も追従できる部分があるかもしれません。
入場時に巻き込む対象は、カツK417編成に検査時期が近い編成となり、(間に数編成あるものの)カツK409編成が選ばれたのではと思います。
カツK417編成を組み換えるメリット
では、カツK409編成をそのまま入場させたら良いのではとも思いますが、カツK417編成9両と、カツK409編成の先頭車だけを入場させると、2つほどメリットが生まれます。
1つ目として、予備車、予備部品の確保です。カツK417編成のうち9両が残っても検査期限が近すぎるため、予備部品として使いにくいです。数ヶ月の余裕があるカツK409編成は、例えば他編成のMユニットに不具合が生じたときに代車にしたり、そこまで行かなくても部品を転用するなど、予備車、予備部品として活用できます。
2つ目として、更新する機器の新しさです。K417編成の搭載機器のほうがK409編成より、走行距離が進んでおり、その観点からも元K417編成の車両を最大限入場させたほうが得策です。
まとめ
外部から見えない部分に、キーになる制約があるかもしれませんが、現状から推測されるメリットだけを列挙しました。
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