東京急行電鉄(東急)から養老鉄道に譲渡された7700系に関して、近鉄塩浜検修車庫構内で主制御装置(VVVF)などの主回路機器の廃棄が確認されたようです。直前にTQ12編成(7912F譲受編成)が入場しており、関連が注目されています。
同系列は養老鉄道で30年(7000系としての新製から累計80年程度)もの期間の運用を見込んでいるとされ、車体よりも先に電装品が寿命に達することも考えられますが、今後機器更新などのような動きを見せるのでしょうか。
養老線の車両更新について(養老線地域公共交通再生協議会)
https://www.nisimino.com/yorosenportal/annex/54_Field08.pdf
養老7700系のVVVF装置が塩浜で廃棄(TQ12編成入場中)
養老鉄道7700系(元東急7700系)の定期検査を行う近鉄塩浜検修車庫において、主制御装置などの主回路機器が廃棄されていることが分かりました。同所には8月10日よりTQ12編成(元東急7912F)が入場しており、関連している可能性があります
コメント
東急時代の機器更新を踏まえても、機器に一切の手を加えずに30年使用を実現するのは無理だと思いますね。
今回の廃棄が無関係だったとしても、いずれ機器更新は必至だと思います。
VVVF関連機器だけが選ばれて屋外保管しているように見えますし、入場と前後関係が一致するので、VVVF絡みの機器更新をしそうに感じます。
3連で譲渡された編成は電動車2両のうち片方を日替わりでカットした実質1M2Tで運用されていたと聞きますし、個人的にこの際に完全に1M2T化されることもありそうに思っています。
部品取り車は別途確保されていますのでこの編成が部品取りとなった可能性はほぼゼロでしよう。
恐らくは補助金を活用するなどし、機器更新によって長期的な経費削減を目指しているのかもしれません。
7700系化と同時期に製造され地方に渡った1000系や雪が谷の赤帯編成は未更新のまま活躍を続けているのを見ると、そこまで機器更新を急ぐレベルではないと思われます。
また、養老鉄道がまだ経年が若い1000系ではなく「あえて」廃車寸前だった7700系を選んだのも厳しい懐事情あっての事だと推察しているので、新しい機器に更新ではなく東急がストックしている1000系の機器に「交換」にとどまる可能性があります。
養老鉄道が7700系を選択したのは、単純に当時既に1000系の置き換えが一段落した後で余剰となる車両がなかっただけの話であり、金銭的な事情は一切ないです。
また、1000系の発生品についても直近で発生したものは一畑電車や伊賀鉄道等の1000系が譲渡されている各社へと送られていることが確認されているため養老鉄道で確保できているものはないと考えられるほか、そもそも1000系と7700系の制御装置には互換性はなく、1000系についても機器更新での発生品を追加で譲渡先へ送っていることからも既に譲渡時の予備品が尽きて綱渡り状態であることは容易に想像できますから、わざわざ形式を跨いで流用するメリットがありません。