現在進行形でワンマン運転対応等の工事が進む山手線のE235系0番台ですが、今までに改造を受けた編成の記録から、工事を実施する順番にある規則性があるようです。
仮にこれが改造終盤まで維持された場合、今後の車両動向の大きな鍵となる可能性も考えられるように思います。
現時点の施工状況から読み取れる規則性
現在のE235系の改造状況は以下の通りです。ここから読み取れる規則性を紹介します。
◇ワンマン対応化改造
対象:東京総合車両センター
略称:OPO
04:2023/03/22*E
05:2023/04/24*E
09:2023/05/31*D
10:2023/06/26*E
11:2023/07/28*D
12:2023/08/25*E
13:2023/09/25*E
14:2023/10/27*D
※OPO:One-Person Operation(ワンマン運転のアメリカ英語訳)
※長編成ワンマン化改造。
※編成ノート(E235系)より引用。
基本的に落成順に実施
施工(目撃)順は、トウ04編成→トウ05編成→トウ09編成…(以降編成番号順)と進んでおり、飛ばされている編成(詳細は後述)を除き、製造日順に古い編成から実施されていることが分かります。
現在東京総合車両センター(TK)に入場している編成もトウ14編成の次に製造されたトウ15編成であることから、今後の改造もこの順番に実施されそうです。
なお、このような連続的な改造工事は保全(検査)の順番が基準となることもありますが、既に開始されているC保全の入出場順とは一致しておらず、全くの無関係であることが窺えます。
除外され続ける6編成
そして、先述した「飛ばされている編成」は以下の6編成です。
一見、製造日がより古い編成が選定されているように見えますが、11両全車両が新造されたトウ04編成・トウ05編成は、先述の通り除外されずに改造工事を受けていることから、厳密に言えば10号車がE231系改造編入車であるサハE235形4600番台を組み込む編成の中で、サハE235形4600番台も含め、E235系としての経年が深い6編成が選ばれているようです。
筆者の考察
山手線はここ数年で所要編成数(運用数)が減少の一途をたどっており、所定予備を2編成とすると、現時点で9編成もの余剰が発生しています。近頃は旅客需要が戻りつつあり、昨年夏には全50編成の改造こそ報道されていますが、山手線の所要数減少は旅客需要の急激な減少が発生する前から続いており、報道も情報取得時期なども踏まえると新しいものとは言い難いことから、今後の山手線が再び全50編成を必要とするかは疑問符が付くように思います。
仮に恒久的な余剰編成発生の可能性が未確定ながら想定されている場合、その編成数が確定するまで、想定される最大編成数分改造対象から外し続けることで、実際に確定したタイミングで未改造編成を改造するか否かの選択が可能となります。
余剰確定後に改造から除外される編成は即ち山手線から去ることになりそうで、普通車11両編成という他にない組成である以上、用途廃車が発生しても極力損にならない編成をストックする事が合理的になるはずです。
まだ新しいE235系でその編成を選定するのは一見困難ですが、幸い用途廃車となりやすい特殊設計車両の10号車に、他形式から編入した車両を組み込む編成が多数在籍しており、その編成を古い順にストックすることで、極力損にならない編成のストックが実現できそうです。
そのような基準を基に編成選定を行うと、先述した現時点で改造から除外される6編成が必然的に選ばれることになります。
コメント
グリーン車を新製して、横須賀線へ転用・・・・。
改造の規模が大き過ぎて、最初から新製した方が安く済むような気がしてなりません。
6編成という数だけ見ると、三鷹E231系0番台の編成数(同じく6編成)と合致しますね。
山手線での余剰車を京浜東北線へ転用することで、京浜東北線での余剰車と合わせて纏まった数のE233系を捻出するのではないか?という説もありますが、この場合、京浜東北線では山手線と同一のシステムでのワンマン化が予定されていることを考えると、どのみち残留組と同様の改造を行う必要があるため改造を飛ばす意味が薄いという点が気になるところです。
ただ、ATACS導入まで少くとも5年以上の時間があることを踏まえると、現時点では転用先の候補はあってもまだ明確には決まっていない状態という可能性も十分考えられるため、まだまだ計画に流動的な部分が多いのかなという印象も強いですね。
増発が検討されてるので分からないですが
前山手線が行った黄色の所の残りが
丁度同じ本数でホームドアのシステムが同じ
なのは意味深ですよね。
除外6編成については中央・総武緩行線(三鷹車セ)への転用が有力かと思われます。これは、B10・B20番台が機器更新を受けたとは言え経年車であり、また同区ではもともと2車種(209系・E231系)を扱っていたこともありE231系に統一されている現状から1車種増えたとしても大きな問題にはならないと思われるためです。また、B10・B20番台の機器は更新を受けたためまだ比較的新しいものの、予備品化や他編成への流用などを行えば無駄にはならないと考えられます。
B編成だけを先行して置き換える意味がないかと思います。
経年車とはいえ、A編成とは数年程度しか違いはありません。
現行B編成を他線区へ転属し、より古い車両(209系500番台など)を置き換えれば損失は少なく、むしろ経済的ですね。