先日東急電鉄から発表された8500系8637Fの復活。
引退した通勤電車が動態保存車として使用される例は他に東武8000系8111F程度で、かなり注目度の高い事となっています。
一方で今後運行される予定の路線の一つである田園都市線では2028年度には新しい保安装置「CBTC」が導入予定となっています。
果たして田園都市線に「CBTC」を導入されてからは運行を終了するのか、或いはこどもの国線限定で運用されるのか、はたまた8637Fに「CBTC」が搭載されるのか、将来的な動向やいつまで走るのかが気になるところです。
コメント
東横線車両など8637F以外にも田園都市線に乗り入れるCBTC非対応の車両は多数存在します。非対応車の回送ルートは奇しくも8637Fが今後走行する区間と合致するので、この区間に関しては今後もATCを残すのではないでしょうか?
8637Fが中央林間や渋谷まで乗り入れない理由もこれで説明がつくかと。
今回の復活が非対応のままでの復活の場合、あとあと大規模改造が必要になりますが、「そこまでして臨時とはいえ営業列車で走らせる価値があるか」という視点から費用対効果を考慮して決断すると思います。
一方東京メトロでは長電から帰ってきた3000系やブエノスアイレスから帰ってきた500形などを若手職員向けの訓練車として保存しており、この8637Fについても、解体処分とはならずに引き続き訓練車として残す可能性は十分ありうると思います。
単純に技術継承が目的ならテクノから8606Fを借りたり未だ残る先頭車のどれかを静態保存すれば済むのではないでしょうか?
8637Fが運用される予定の田園都市線(二子玉川~長津田)、大井町線全線は元住吉所属車などCBTC非対応の車両が通るためATCは残す必要があります。
従って8637FはCBTC導入によって運用区間が狭まる可能性は小さいと見ています。
CBTCはご案内の通り移動閉そくであり、一段ブレーキATCとは信号現示のロジックが大きく異なります。またシンプル化を指向するシステムであり、田園都市線の大半について軌道回路を含め重厚長大な一段ブレーキATCを残すのは投資効果を大きく損ねます。
乗り入れる列車はすべからくCBTC車上装置を搭載する、または特に回送列車については夜間に線路閉鎖で対応するという方が、ありそうな話に感じます。
TOQ iもいますしね。おそらくこいつは間違いなくCBTC対応化改造がなされるでしょうし。
雪が谷の車両はTOQ-iが連結するから良いとして、元住吉の車両やメトロの13000系たちまでCBTC対応工事をするのとATCを維持するのはどちらがベターだと思いますか?
13000系については田園都市線よりも早い2026年度にCBTCの導入が予定されており、既に車両側にも工事が始まっているほか、元住吉の少なくとも東横線車両についても西武線内で導入が予定されているCBTCに対応させる必要があるため、全く問題になりません。
また、その他の車両についても新たに特殊な対応を行うだけのメリットはありませんから、元より牽引による入出場を前提としている1000系以外については改造によりCBTCを搭載すると考えるのが自然でしょうか。