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鶴見線・南武支線にE131系は投入されるのか

車両動向

鉄道趣味が転じて乗り物趣味になりそうです。

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現在、小山・国府津車両センターへのE131系の投入が行われており、205系の淘汰が進んでいます。首都圏では、小山・国府津区に加え、鎌倉車両センター中原支所にも205系(1000番台・1100番台)が残っています。新製から30年近くとなり、先頭車化改造から15年以上が経過した同所の205系も、近いうちに淘汰されるものと思われます。また、ここでは、その205系1000・1100番台の今後と、まことしやかに噂されるE131系の投入の可能性について、自身の考えを述べます。

現状

現在、鎌倉車両センター中原支所には205系1000番台が3編成と、1100番台が9編成在籍しています。

南武支線向け205系1000番台


【表1】205系鎌倉車両センター中原支所編成表>南武支線向け1000番台
6両3編成が在籍しています。ワンマン運転を行っており、2016年の小田栄駅の開業と同時に、車内外に音符などの装飾が追加されました。

鶴見線向け205系1100番台


【表1】205系鎌倉車両センター中原支所編成表>鶴見線向け1100番台
27両9編成が在籍しています。鶴見線を中心に、大川支線・海芝浦支線などで運用されています。

現在までにわかっていること

2019年6月、鶴見線・南武支線に燃料電池で走行する試験車両FV-E991系「HYBARI」を2両1編成投入することが発表されました。「HYBARI」は今年度内に落成し、試験を開始する予定です。
また、昨年11月には鶴見線に「まもなく代替車が入る予定」との掲示がなされました。

予測—E131系は「投入されない」?

私は、鶴見線・南武支線にE131系が投入される可能性は低いと考えています。
「HYBARI」が鶴見線・南武支線に投入されることになった理由の一つは、「水素を充填するためのインフラが整っていることなどから、横浜市と川崎市の工業地帯を走る鶴見線が有力な候補」(2019/6/4産経新聞)でした。
2021年3月期の決算説明会において、JR東日本は「電車をハイブリッド車等に置き換え、架線や変電設備等を撤去」との方針を明らかにしており、先日には磐越西線(会津若松~喜多方)を架線レス化するとの報道もありました。
他線区に比べると乗降者数が少なく、列車本数も少ない南武支線・鶴見線は、設備維持のコスト削減対象に十分なり得ます。E131系の投入が進められている相模線・日光線は、従来4両編成の205系が運用されている一方、南武支線・鶴見線はそれよりも短い2両ないし3両編成ということもあります。
鶴見線・南武支線は編成両数が少なく、架線レス化を進めるメリットが十分にあります。よって、E131系とは異なるハイブリッド車が投入されるのでは予想します。
一方、「HYBARI」は試験車両であり、燃料電池の実用化が困難となった場合、烏山線や奥羽本線・男鹿線などで実施された方式(蓄電池)を用いることも想定できます。いずれにしても、鶴見線・南武支線は架線レス化が進められることになるのではないでしょうか。

おわりに

今回は、今までの動向を整理しながら私見をまとめさせていただきました。様々なご意見があるかと思いますが、活発な意見交換の一助となれば幸いです。

コメント

  1.  いつも興味深く拝見しています。
     南武支線(と線路を共用する鶴塩線こと東海道本線の東京貨物ターミナル支線)は全線で東京貨物ターミナルや川崎貨物駅(神奈川臨海鉄道を含み)を発着する貨物列車が多数走り、わざわざ牽引をディーゼルやハイブリッドにつけかえるのに必要な手間や必要な機関車の新製を考えると架線レス化するメリットは小さいように思えます。
     一方、鶴見線を走るEL牽引の貨物列車の設定は浜川崎駅-安善駅間の予定臨(通称米タンこと新A1950仕業)のみで、こちらは本数を考えればDLへの運用の置き換えももしかすると考えられるかもしれません(南武支線に投入された電車は鶴見線営業所には行けなくなりますが)。
     架線レス化するとしてもFV-E991系「HYBARI」の実証試験のデータが充分に得られる(その試験結果次第では新型のFV車を開発する)まで中原支所の205系もこの先持つかどうかは微妙なところで、後継車両がどうなるか注目したいです。

    • ありがとうございます。貨物列車の存在失念しておりました。
      南武支線は確かに、貨物列車の存在が大きくどうなるか微妙なところですね。
      鶴見線はHD300形などに置き換わってもいいのかなという気がしましたがどうでしょうか。燃料電池の機関車が入ったりしても面白いなと思います。

    • 鶴見線ですが安善駅構内にDD200が居ることもあるので架線レスもありなのかもしれませんね。

  2. HYBARIがすぐに実用化はされないようなきがします。しかし、駅のポスターにはまもなく代替車が入るそうなので、e131系が入っても良い気がします。さらにツイッターに書いてありましたので信用性は低いのですが、4本12両分が不足だそうです。(相模線と日光線も除いています。)仙石線なども考えられますが、ポスターの件もありますので鶴見線ではないか、私はこのように思っております。

  3. 参考になるか分かりませんが、鶴見線は変電所が無く、個人サイトの考察だと、平時は東海道貨物線の塩浜変電所から送電しているようです。
    塩浜変電所の最大負荷は、鶴見線の朝ラッシュではなく、東海道貨物線の深夜ラッシュかもしれません。
    また、扇町駅構内はリニア残土輸送で数年前に電化しています。
    https://henndennkidenntushinnmoromoro.blogspot.com/2018/10/831jr.html

  4. 去年から鶴見線の一部架線設備の更新が行われているのはご存じでしょうか?
    (浅野~鶴見小野あたりが更新されています)

    • 存じ上げておりませんでした。鶴見線周辺の架線設備の更新状況、一度調査したいと思います。

  5. […] 鶴見線・南武支線にE131系は投入されるのか現在、小山・国府津車両センタ… […]

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