215系が定期運用を終了した2021年3月、その頃の労組資料に「中央・総武緩行線に215系を使用した、安心してご利用いただける列車を設定」といった政策提言が記載されていました。
結果的に全編成が廃車・解体となり実現することはありませんでした。
この頃は世の中がパンデミックの最中であり、鉄道利用でもオフピーク通勤やテレワークといった混雑を避ける行動が呼びかけられていた時期でもあることから、「安心してご利用いただける」という文言も相まって筆者は「密」を避けるための列車を設定することを想定していたように感じます。
当時考えられた215系の活用方法について、是非皆様のご意見もお聞かせ頂ければ幸いです。
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215系(部品)の活用も取り上げた政策提言記述(組合)
車両動向への影響力は不明ですが、政策提言が記載された労組資料に「さよなら215系グッズを開発、販売」「中央・総武緩行線に215系を使用した、安心してご利用いただける列車を設定」との記述がありました。前者は「車両部品等のオンライン販売」を挙げ
コメント
TJライナーのような座席定員制の列車を、一部列車を除き専ら各停列車のみの運転の中央線と総武線の直通系統にも設定しよう、という提案だと思われます。
素人目線から見ると千葉、中野間の主要駅に停車する通勤ライナー的な列車が考えられていたと思います。中央・総武緩行線はパンデミックの最中ではあれど通勤時間帯は混雑はしていたと考えられ、そこを狙ったものだったのでしょう。
「『密』を避けるため」ということで横2席で1人の利用を想定していたと考えられます。
当該労組の組合員へのアンケートの集計なので、中央・総武線を担当する乗務員区の組合員が自らの担当線区でなにかしたい、という以上のものはなく、深読みするものではないと思います。
新たにダイヤの設定やライナー券(仮)の発売方を考える必要があり、ホームドアの設置も進んでいたことから無理のある提案としか思えません。
そもそも他の路線を差し置いて中央・総武緩行線の名前が出てきた理由がさっぱり分かりません。提言者の担当線区だったとかでしょうか…
快速線ならともかく、緩行線で215系を運転(運用)するとは非現実的な気がします。
乗客同士の密を避けたいという動機は理解できます。
しかし現実的に考えるといくつかの問題点が出てくるでしょう。
まず、緩行線で215系の列車を設定するならどのような停車駅にするのかの問題です。
快速線ではなくわざわざ緩行線で想定しているのが気になります。
緩行線で本当に各駅停車するのか、緩行線の線路を走行するものの停車駅を限定するのか。
後はダイヤの問題ですかね。
4ドア車と比べて乗降時間がかかるでしょうから、前後の列車も含めてダイヤを調整する必要も生じるでしょう。
まぁあくまでも社内での単なる提案という段階で、そこまで実用化する方向でもなかったのしれませんが。
黒字の優良企業時代しか知らないJR採用世代が職場のほとんどを占めるようになったタイミングで赤字転落したので、当時の職場のパニックは今からでは想像しづらいかも知れません。
国鉄末期のライナーの成功の影を見たのでしょう。
助役のサービス残業で成り立っていた国鉄当時と違い、とにかく駅に人が居なくなっていたので、会社が真剣に受け止めても実現は困難だったと思います。