東京メトロは、2016年4月に発表した中期経営計画で、銀座線と丸ノ内線の電圧を将来的に直流600Vから直流750Vへ昇圧させる計画があることを発表しました。発表後に製造された丸ノ内線2000系はもちろん、発表前に製造された銀座線1000系も、将来的な昇圧改造に対応して製造されています。しかし、発表から10年近くが経過した現在も、具体的なスケジュールなどのアナウンスはありません。同時期に示されていたCBTC導入は、予定より少し遅れたものの、2024年12月に昇圧とは関係なく運用が開始されました。ですが、昇圧に関しては2025年4月に発表された中期経営計画では言及が一切ありません。果たして実際に昇圧は行われるのでしょうか?また、行われるとしたらそれはいつ頃になるのでしょうか?

コメント
知りませんでした。
コロナ禍による利用客数激減というイベントがあったことを織り込んでも、
「え?昇圧しなくても済んでね?車載機器の最適化が大成功してるし〜」というのは個人的な感想です。(逆に、あの狭小路線で750Vとせねばならぬ理由が知りたい)
とはいえ、銀座線渋谷界隈完工祝のタイミングで、なんらかの動きがあるのではないでしょうか。(たとえば”サイレント昇圧”など)
仮に実施するとしたら、中野への入場の関係で両線で一斉に昇圧する必要がありますが、現状ですと地上設備側に投資する余裕が無いのかもしれません。また、費用面だけでなく現実的に工事が困難なことが判明(両線で長時間運行を休止しなくてはならない、など)した可能性もあります。
なお、車両そのものについてはCBTCを導入する以上どっちにしろ置き換える必要がありましたので(床下の艤装に余裕が無く、最初から準備工事を施工済みの新車の方が現実的)、こちらの方は特段無駄にはなっていないと考えられます。
電源電圧の昇圧というイベントは、わりと直近では南海や京阪で行ったことがありますが、銀座線+丸の内線の規模をはるかに超える路線網でも切替は一晩でやってます。
もちろん、それには車両の対応以外に変電所の準備が必要になるので、そこらあたりの進捗がどうなのかもカギになってきますが、昇圧そのものは保安度の向上や省エネにつながるので、中止ということはないと思います。
コロナで減便したので、昇圧の必要性が無くなったのでしょうか?
ただ、コロナ前以上に増やすなら昇圧すると思います。
その筋の専門家ではないので恥を掻くであろうしったかぶりコメントを書いてみますが、
https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews250327_23.pdf
> 変電所電圧(饋電電圧)の適正化を実施し
> 支障が出ない範囲で電圧を下げる(※図表の説明文)
銀座線は記載されていないですが丸の内線が含まれています。
図表の説明にあるように、支障の出ない範囲で饋電電圧が下げられた可能性が高いです。それは回生電力をより多く獲得するためとして。
列車本数の増加や運転速度向上(=消費される電流が増える・・・電圧が降下気味になる)により饋電電圧の安定化を図るために昇圧する、という訳もなさそうです。字面通りの昇圧はもはや 予定がない のではないでしょうか。
事例に挙げられた話は公称の饋電電圧を変更するものではなく、回生制動によって生じる饋電線の電圧変動を常時監視して、それに合わせて変電所からの供給電圧を随時適正化しようというものなので、話の次元が違います。
イギリスだと750Vの第三軌条方式で100mph(160km/h)のインターシティ高速列車が運転されていますので、短距離かつ低速度のメトロ両線だと昇圧のメリットは運行に関しては小さいのかもしれません。もちろん、高電圧にすることで変電所の数を減らすことは可能なので、変電設備の大規模更新計画があれば、それを機に昇圧して変電所の削減をする、という可能性はあると思います。
東京メトロの各年度事業計画(*)本文を確認しましたが,2023年度までは昇圧に関する記載があったものの,2024年度では記載が消えています。
よって,上のコメントにもある通り,電圧に関する考え方に変化があったものと思われます。
(*) 事業計画は現状,過去のニュースリリースからしかたどれなくなっています。
また2025年度については,法律に基づけば国土交通大臣に提出(JR北・四・貨とは異なり,大臣の認可は不要)されているはずですが,上場したことによるものか公開されていません。