先日日本車両から出場した315系3000番台シスU15,U16編成の製造を以て、受注が公表されていた315系352両全てが製造されました。しかし、車番3027と3028の編成はこの352両中に製造されず、欠番が発生しています。
過去に公開されたJR東海の有価証券報告書では
「在来線315系車両新製等 完成予定令和9年3月」
と記載されており、予定分の最終編成が出場した2025年11月現在より1年以上後、2026年度末頃となる2027年3月まで315系に関する設備投資が続くとも捉えられます。
315系に欠番が発生した理由と今後の動向はどのようなものなのでしょうか。
◆通勤型車両315系の受注に関するお知らせ
https://www.n-sharyo.co.jp/finance/192th2020r0204-r0303/irinfo20210129.pdf

315系シスU15+U16編成が日本車輌を出場(最終編成)
本日6日、315系3000番台シスU15編成とシスU16編成が日本車輌製造豊川製作所を出場しました。同編成の出場で315系の製造数の予定である352両に達したため、同編成が315系の最終編成になる見込みです。なお車番はシスU15編成が304

JR東海 有価証券報告書(HC85系新製などの記述)
21日、JR東海の有価証券報告書が公表されました。車両動向に関する事業は次の通りです(前期との変更点)。・新幹線N700S新製など 2027年3月完了予定・在来線315系新製など 2027年3月完了予定・在来線385系量産先行車新製など 2


コメント
欠番については何らかの計画変更により各区所属車の運用線区や受け持ちの範囲が変わったことが主因とみられ、今後事故車の補充などで例外的な増備が発生しない限りは解消されることはないものと思われます。
また、有価証券報告書記載の完了時期については当初の予定から変更はなく、HC85系の1次投入分においても実際の導入完了期間より遅い今年9月末完了となっていることからも、検査等に関わる設備の導入が全車投入後も引き続き行われる以外に考えられる余地は全く無いと断言して良さそうです。
神領に3000番台を28編成配置するつもりで静岡分は生産順によらず3029から付番したが、計画変更で新領分が2編成減った、そのため欠番が生じたものと思います。
全体の両数が変わっていないのは、4両2本を8両1本に変更したか、静岡に2本振り分けたかのどちらかなのでしょう。
時世が時世なので「自動運転試験用に追加で2編成製造する計画があるものの、しばらく営業投入はしない前提なので計上していない」などといった可能性もあるのではと思います。
近年では東急2020系の製造数削減が記憶に新しいですが、計画=その発表時点の見込みであって確定事項ではなく、その後の様々な要因により流動的であることに留意が必要です。
315系のシンC127およびシンC128が製造されることはもうなくなったのでしょうか?