最近JR東日本では従来使用されていた発車メロディが所謂「JRE-IKSTシリーズ」という新曲に順次変更されていますが、千葉支社管内の君津駅や佐原駅などでは発車メロディ変更の際「JRE-IKSTシリーズ」ではなく、従来他駅で使用されていた「Verde Rayo」各種や「JR-SHシリーズ」各種などに変更されています。特に君津駅2番線で京葉線東京~越中島間が「JRE-IKSTシリーズ」に変更されたことにより一時的に総武本線佐倉駅限定になっていた「Verde Rayo V2」が採用されたことや、佐原駅0番線で「JRE-IKSTシリーズ」導入で一時的に消滅していた「JR-SH3-3」が復活したことで話題となっています。
首都圏のJR東日本全体的に「JRE-IKSTシリーズ」の採用が増える中、千葉支社管内での発車メロディ変更では従来の曲が採用されるのはどういった意図があるのでしょうか?
コメント
地域性・親しまれたメロディの尊重と思います。
長年親しまれてきた発車メロディは、その地域の「音の風景」の一部となっています。特に君津駅で「Verde Rayo V2」が復活したり、佐原駅で「JR-SH3-3」が復活したことは、鉄道ファンだけでなく、地元住民にとっても馴染み深いメロディが継続して使用されることへの歓迎の声があることを示唆します。千葉支社として、画一的な新メロディ導入ではなく、地域ごとの特色や住民の愛着を考慮した選択をしている可能性があります。
「Verde Rayo」や「JR-SHシリーズ」は、首都圏のJR東日本の駅で広く使用されてきた汎用メロディであり、多くの利用者にとって馴染み深い曲です。
最近調べ直して発見したのですが、実はJRは発車メロディの統一化でコスト削減を図っていることを認めています(TBS報道。南武線ワンマン化の記事ですが、ワンマンとは明確に別の文脈で語られています)。使用料に関しては明言していないものの、この施策がIKSTメロディの導入と関係がある可能性が非常に高いでしょう。さらに、IKSTメロディはこれまで前例のないと見られるJR東日本が直接著作権管理をしている曲(=明らかにこれまでと権利関係で異なる処理をしている)です。
一方で、「陽だまり」作者のYouTubeコメントによると、少なくとも同曲に関しては「買い切り」でも契約だったとのこと。これではメロディ切り替えによるコスト削減はほぼ説明がつきません。
前置きが長くなりましたが、私は以上の事実から、「一部の発車メロディは所謂サブスク契約で、一方IKST契約は買い切りであり、切り替えることでコスト削減につながり、特に主要路線ではついでに買い切りの既存曲もブランドイメージ統一のために変更している」と仮説を立てます。各支社の動向が同じであることから、これは全社的な方針だと考えられます。さらに、変更の優先度の高さから、サブスク契約である一部の曲には櫻井音楽工房製のメロディが含まれると考えます。
そして、この仮説の下では、「買い切りの既存曲の使用の継続は経済的に影響がない」ということになりますし、主要路線以外ではブランドイメージ醸成の必要性は薄くなってくるのかもしれません。千葉支社は組織内にメロディ愛好的な社員がいることは近年のJR-SHRシリーズ採用時の広報から明らかですし、そうした理由から、全社的な方針に逆らわない範囲で買い切りの既存曲を残存させている、ということになるような気がします。
また、ことに櫻井音楽工房製のメロディの置き換えに関しては前述のJR-SHRシリーズの導入駅からしてその導入理由とも考えられます。となると、本当にサブスクか否かが原因かはわからないにせよ、櫻井製の曲には(コストかはわからないし、それがJR側の問題か櫻井側の問題かもわからないが)契約上の問題が以前から浮上していたとも考えられます。これも櫻井製でなければ変更してでも従来曲の利用が続けられる理由になり得ます。
ただ、全く別の説としてIKSTメロディは各線統一のメロディであり、単純に千葉県内路線に割り当て曲がない、というだけな可能性があります。ただ、この仮説でも櫻井製曲で契約上の問題があったか可能性は成り立ちます。
「サブスク」「買い切り」という言葉だと一般消費者っぽい感じですね。
著作権が作曲者側にある既存の発車メロディは、JR東日本がJASRACを通して使用料を支払っていた。最近展開されている新しい発車メロディはJR東日本が著作権を持っており、使用料が発生しないことからコストダウンに寄与している。ただし、既存の曲でもJR東日本が発注して作成し、著作権も有するものについては継続して使用されている?というところでしょうか。
このルールがすべてに当てはまるのかは分かりませんが…。
今のところ千葉支社の発車メロディ変更には、「テイチク以外の限定曲は残す」といった法則がありますね(両国、市川、幕張など)。
その一方でテイチク曲については、JRE-IKSTシリーズ導入前から置き換えを進めており、テイチク曲に権利上の問題がある可能性がありそうです。
ただ、佐原のようにテイチクから他に置き換えた例は大原がありますが、君津や千倉は東洋メディアリンクス同士での変更というのが謎です。
千葉支社はテイチクと契約を切ったという情報を目にするのですが、果たして本当なのでしょうか…?