千葉県内千葉駅以東のJR電化各線を中心に運用されている209系2000・2100番台。
同形式は製造から約30年・機器更新から10年以上が経過し、実際に2021年頃にE131系が房総ローカル末端区間に導入されると一部区間から撤退、一部編成の廃車(譲渡含む)・短編成化が行われましたが、残った編成は現在も房総ローカルの主力として運用されています。
2020年頃に明らかになった当時の計画では京浜東北線にE235系が導入され、E233系が房総ローカルを含む郊外線区へ転属し209系2000・2100番台が代替されることが伺えましたが、その計画が中止になったと思われることから、明らかになっている範囲では代替が不透明となっています。
E217系など同世代の車両の廃車も進んでいますが、果たして房総ローカルの209系はどのような形で代替されるのでしょうか?
コメント
個人的に、
「同一車両数・編成数のE131系の新製によって保有車両数・運行体系を維持したまま置き換える」
とはならない可能性が最も高い線区なのではと思います。
概ねですが、209系の運用は、
・4両編成が40強程度であるものの、その内30運用程度が終日2編成連結した8両編成として運行される
・6両編成が10運用強程度と少ない
と言った状況です。
8両編成はこの両数が必要不可欠であれば、運用の流れ上やむを得ない行路を除き4両編成の併結に拘る必要がなく、6両編成はこれ以上増える見込みがない、あるいは減車余地があると言った状況であれば、首都圏長編成・中編成車両の運用数や運行体系の状況次第で、余剰車両の転用によって置き換え得る規模になります。
車両新製は非常に重いコストがかかる選択肢で、高崎線特急や南武支線のように、既存車両の活用によって老朽取替を行った先例があることや、後者のように適合し得る最新系列車両が容易に想定できるような線区であってもそのような選択肢がとられる場合があることからも、可能な範囲で車両新製を避ける判断は今後も十分に考えられると思います。
転用出来る形式が想像出来ませんが、赤字への恐れを抱えた現状では、新車製造に踏み切るのにもハードルが高いように思います。趣味界ではあまり重要視されませんが、新車製造は必ず投資対効果を検証しており、そのわかりやすい理由が新系列化による検修サイドの人件費削減でした。残る205系、211系の置き換えが終わると新系列から新系列への置き換えとなり、これまでの理由が使えません。ここまでのE235系はオリンピック対応名目で新造しましたが、ここからは社内承認を得られる理由が無く、ワンマン化による人件費削減でしか新車製造につなげられないと思います。
209系のうち、4両、6両の単独運用をE131系仙石線仕様相当によるワンマンに置き換えて209系一部廃車、共食い整備で結論の先送りと予想します。
コロナ前の思考だったら転用で置き換えたいというのは線だったのでしょうけど、まずは幕張車両センターの209系の数からしてどこかしらに新造車両を入れないと置き換えが出来ない規模です。首都圏線区に新造車両を導入して既存車を改造の上転用するのか、直接新型車両を導入するかを比べた時、効率的なのは圧倒的に後者になります。
しかし、幕張の209系自体は新系列車両で、そこまで置き換えを急ぐ必要のある車両ではないというのも事実でしょう。それに対して、首都圏主要路線の車両も京葉車両センターの209系を除いてTIMS以上の世代車に統一される見込みであり、転用自体に勿体なさを感じてしまいます。
かと言って、E131系自体価格も高いですし、その新造自体には大きなコストが嵩みます。255系とは異なり、少しの余剰で置き換えが出来るレベルではないので、難しい判断にはなりますね。ある程度財政面が安定した後、新造に関してはヒントが出ると思います。
〇新車投入で209系を淘汰する場合→3両編成が基本になる可能性
地方線の場合、新車製造投入のコストと引き換えにできる価値のある施策はワンマン化です。
地方線が導入できるワンマン化は中編成ワンマン化、つまり車載カメラによる安全確認方式です。
この方式ですと現状は6両編成が最長なので、房総地区も宇都宮地区同様、4両編成を廃止し3両編成に減車した新車を投入するのでは、と思います。
✕中古車投入で209系を淘汰する場合→4両編成が基本になる可能性
209系の淘汰が必要になる時期までにJR東日本の方針が変更され、中古車の大規模転配が再開されたとしても、先頭車化改造など工数が高すぎる改造を施さない限り4両・6両編成への短縮化が限界。
8両編成の運用が残り中編成ワンマン化が完遂できないので、この可能性は低いと思います。
房総各線の車両需給を左右するのは内房線君津以北、外房線上総一ノ宮以北、成田線成田以南の稠密区間です。ここのラッシュ帯の輸送量を考えれば、現時点の編成減車が現実的とは思えませんが。それも東京への直通需要ばかりではなく、千葉までの通勤通学需要もそこそこある(千葉以西はそこはそこで東京方面への流動が加わる)ので、東京直通を増やすのも、千葉での輸送量段差を考えた場合や、ダイヤの柔軟性等も勘案した場合には、必ずしも有効とも思えません。
E131系の導入時に手が加えられることのなかったものの、利用の伸び悩む総武本線成東以東と成田線佐原方面をどうするかで車両計画は変わりそうです。鹿島線は既にE131系が走っていますので、北総地域での2両ワンマンの拡大も容易ではないかと思います。
また、千葉周辺は東京へ通勤する人が多く朝ラッシュの混雑も激しいのですが、かといってこれを基準にしてしまうと日中は過剰設備になってしまうのが明白なのが房総地区の難しいところです。209系の代替がどのような形になるにせよ、柔軟に運用を組める4,6両を基本とする形に収まるのではと思います。長編成は直通列車に一任する形でよいでしょう。
房総各線の千葉口の編成両数は4、6、8連で、これに(京葉線直通の10連、)総武快速直通の11、15連が加わります。
千葉場面のラッシュ帯では現在10連がないので、8連の上が11連という形ですが、これで8連を止めてしまうのは段差が付きすぎますね。また、ラッシュ時に東京向きを15連となると、さすがに房総区間では輸送力が過剰なうえ、車両数が不足になりますし、現在E235系を投入している中、そのような車両増強の話もありません。
では、車両数を抑えるという意味で、千葉で総武快速に付属4連を増解結するのは、信号設備的には不可能ではありません(209系のラッシュ帯⇔閑散帯では4⇔8連をやっている)が、幕張や黒砂との回送が発生し、ダイヤ的にも乗務員需給的にも無理があるかと思います。
あと、東千葉と巌根、永田~八積(除く茂原)には11連、止まれないんですよね…。
以前房総地区のE131系で回生失効が頻発する問題があったかと思います。また本記事の通り209系はさすがに老朽化が進んでおりますし、恐らくは「発電ブレーキを搭載したE131系の新番台区分」を改めて投入し、既に投入され活躍しているE131系については改造の上仙石線や中央東線に転用する(さすがに車齢が若すぎますし)と予想しています。
内房線は鹿野山の地磁気観測所の関係で確か饋電方式が特殊(直流電化のままで地磁気への影響をキャンセルする方式。ただ常磐線への応用は断念された)なうえ、饋電区分もかなりこま切れという話も聞いた覚えがあるので、同一饋電区間で負荷が必要な回生制動の失効頻発もやむを得ないところかと。
ただ、どうせ改造するとしても、車内設備やトイレ、編成両数を踏まえると、幕張で継続使用が手間にならない気がしますし、連続急勾配もない以上、電制にこだわる必要もなさそうですが。
おそらくJR東日本の一般型車両のライフサイクルとしては、新造→16年→更新→16年→延命→8年という方向に持っていきたいのではないかというのが昨今の流れですよね。
仮に2030年度までとされる総武緩行のワンマンがE231系で実施されるのであれば、32年での置き換えは現実味が少なく、地方線区に限らず最大40年使用ということになると思います。
(もっとも川重で普通車を生産しないのであれば一部は前倒しする必要があります。総武緩行でなければ2033-2035年頃に武蔵野線が新車でワンマンということになるでしょう。本題から外れますが)
で、房総地区の209系は2025年以降順次、製造後32年=更新後16年を迎えることになります。房総地区はもともとE235系やE233系が使用されているため、
連結解放がなければ端数の余剰車を導入しやすい環境にあるのは事実であり、特にE235-0余剰車の用途としては(総武緩行にE235系を投入しない限り)他に考えづらいレベルです。
従って、2020年代後半の施策としては「余剰車による代替を実施し残りは延命、ワンマン拡大は伴わない」という形になるものと思われます。延命した分は2030-2032年頃の新車代替で、ワンマンの拡大はその時でしょう。
要は車齢に沿って仙石→高崎長野→千葉の順に新車でワンマン拡大、余剰車活用はそれ自体が目的でありワンマンとは関連付けないということです。
どちらも209系の置き換えに関連する事項ですが、「房総地区のワンマン拡大は具体的な時期がまだ提示されていない」ことに注意する必要があります。
E235-0の、予備が計画より多くなっている分、数編成を転用するという予測でしょうか?
赤字への恐怖感が残る現状では、過剰でも予備編成を残すことで検査回帰の延伸=検査費用の先送りを図っています。
中間車は電動車も含めて早期に廃車するとなると、かなり難易度が高いように思い、違和感がありました。
それならば、E235-1000に組み込み新造両数を削減する方に向かったのでは無いかと思います。
総走行距離が変わらないのですから、各車両の検査周期が伸びても検査回数は変わりません。
>総走行距離が変わらないのですから、各車両の検査周期が伸びても検査回数は変わりません。
機能保全以下はタイムベースで実施されるので、車両数が多ければ検査回数は増えます。指定保全からはおっしゃる通りですが、施行場所や担当職場が変わりますので、(×総合)車両センター(相当)の要員が高止まりすることになるかと思われますが。
個人的な予想ですが、当時の計画で共に京浜東北線E233系の転用による置き換えが見込まれていた高崎・長野地区の211系が延命する流れとなったので、房総地区の209系も同じような措置がなされる可能性も考えられるなと思います。
素人考えですが…
余っているのは…
①山手線235系
②中央快速233系
③京葉線233系
…なので、235系を新規落成させ 山手線235系を南武線に転出(ホームドア対策サハを
京葉線に転出させ組み替え)→置き換えた233系を房総に。
中央快速233系「余剰車3編成」すべて京葉線に。
京葉線は運用置き換え(6+4編成が必要ない運用)で6+4編成をそのまま房総へ。
235系なら現在製造しているので、順次南武線・横浜線に投入。
状態の悪い209系を組み替え廃車するのは、いかが?
京葉線でE233が余ってるなら、ケヨ34が取りあえず追放されるのが筋ではないかと。
中央線はG車導入が終われば209系は余りますけど、E233は機器更新が始まるので、T71とH49以外に直近に余剰が出るのでしょうか?G車組込改造をした編成を壊してまで?
いずれにしても62本276両というまとまったグループを置き換えるのに、せいぜい2~3本(分割編成のバラシや先頭車改造をしても5~6本程度)の投入をして、なにかメリットがあるのかどうか。
E235をE235で置き換えて、既にワンマン改造が進んでいる南武線のE233系を置き換える意味は、なおさら解りません。ワンマン運転も始まらないうちに改造機器を捨てる(房総の6連14本は南武線の所要36本よりはるかに少ない)なんて、ありうることでしょうか…。
なんかよくわかりません。
211系が延命される中、209系を置き換えなくちゃならない切迫した理由は今のところ無いように思えます。むしろ延命の上当面使い続ける可能性の方が高いのでは?
伊豆急が3000系の導入を急いでいるのなら話は変わりますが。