先日、大宮総合車両センター(OM)に入場している元鶴見線の205系0・1100番台ナハT15編成2号車のモハ205-38にドアボタンが設置されたことが確認されました。
OMにはナハT17編成と同時に入場しています。
過去には富士急行(現・富士山麓電気鉄道)へ譲渡された205系(→6000系)にドアボタンが設置された例がありましたが、今回改造が確認された車両を含む元鶴見線の205系2編成は今後どうなるのでしょうか?
OM入場中の鶴見線205系に半自動ドアボタン設置
大宮総合車両センター本所に入場し、JRマークが隠されるなどの動きがあった鶴見線205系1100番台のナハT15編成・ナハT17編成ですが、少なくとも前者の2号車に連結されていたモハ205-38に客用扉開閉用のボタンが設置されたことが確認され
コメント
まず、どこかで車両を再使用するために改造していることになります。
車番の剥離はその車両の形式や番号が変更される可能性、塗装変更の可能性、廃車のための輸送準備の可能性があります(但し改造が確認されているのでこのケースは除外される)。
同様に、廃用となる車体からのラインカラー剥離はその施工の必要性がないので、先頭車も改造対象であると捉えることになるでしょう。
しかし先頭車は南向きで入場・建屋に入庫した車両でしか確認されていないので、種車同様の3連とならない可能性や、この3連2本から以外の改造種車が存在する可能性もまだ残されています。
2両化するなら最初から2連の南部支線用を選べたので短縮はなさそうです。
半自動ドア対応なら仙石線用なら改造済みですが、3連以下にする必要があります。それと故障が多いのと捻出時期が合わないので対象にならなかったと思います。労組情報でも205系1000番台の状態を問題視するような記事が出てましたので、2連に改造される場合でも南武支線用は選択肢に入らないと思います。
必要な改造を施して、富士急行に譲渡するのでしょう。過去にも205系が譲渡されていますし、1100番台と同じくJR時代に先頭車化改造を施した車両も譲渡されています。保守などの面から考えても、残る数編成の1000系(元・京王5000系)の置き換えにぴったりです。
車両の改造の前に塗装を剥離するのは、前回富士急に譲渡されたハエ85編成の動きと似ており、富士急譲渡は確実でしょう。
かつて起こった匿名掲示板への「S鉄道へ205系を譲渡」のコピペ荒らしをリアルタイムで目撃しておりました。結果的に彼は205系インドネシア大量譲渡や西武鉄道サステナ車両導入の予言者となってしまいましたが、風が吹けば桶屋が儲かる的な観点でしかありません。
彼は今どこで何をしているのでしょうか。過去の素行不良を隠して実は鉄道関係を本業にしているなどといったことは他の事例としてあるようですが。
そのS鉄道(結果的には妄言)は西武鉄道を指すのではないかと一部に思われるだけの歴史がありました。西武鉄道は国鉄63形導入による在来車供出を避けるため戦災廃車の再生、国鉄工場職員の雇い入れと旧形国電向け制御機器・台車の活用、国鉄への技術供与と開発成果の相互利用の確立など、機器メーカーが新技術を用いた際のテストベットとしての役割こそほとんど負いませんでしたが、その裏返しとして積極的なリユースと開発コスト削減策を実施してきたことで知られます。
余談が長くなりましたが、この鉄道車両のリユースに関して、20年以上前ならともかく、埼玉高速鉄道、相模鉄道、三岐鉄道、静岡鉄道、しなの鉄道、首都圏新都市鉄道、西武鉄道、泉北高速鉄道(南海電鉄へ合併予定)(順不同)などに持っていく由も今更なく、鶴見線へ戻すとも思えません。
私はJR日光線の輸送改善用か、車両故障による運休の報が絶えない仙石線の暫定緊急予備だと思います。前者は車両運用に詳しい方の指摘の餌食になるとして、後者は編成両数が異なる点と編成の余剰廃車が最近実行された点で真っ先に疑問が生じますが。
他には同様に205系から改造された6000系が在籍する富士山麓電気鉄道でしょうか。
まだ結論が確定する前にクモハの向きが違うとか補助電源装置がSIVだから駄目、といった意見が影を潜めたのは残念なことですが、どちらもどうにでもなるでしょう。
総合車両センター入場時の編成の向きが正規ではない指摘を目にしましたが、これも実際出場時の経路を考慮することで直すことも可能です。かつて同社に在籍した2000系は床下機器の配置が2編成で逆になっていて、関係者がそれを受け入れたからこそ運用出来たのは言うまでもありません。
余談が長いです