公開された2024年9月分の鉄道車両等生産動態統計調査において、民鉄向けに新造される鉄道車両に「直流電気機関車 2両」が計上されていることが注目されています。
JR向けや公的企業(第三セクターなど)向けは別の表であるため、これらの鉄道事業者ではないことが前提となりますが、どの事業者が直流電気機関車2両を新造するのでしょうか?
鉄道車両等生産動態統計調査(2024年9月分)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00600310&tstat=000001059662&cycle=1&year=20240&month=23070909&result_back=1&cycle_facet=cycle&tclass1val=0&metadata=1&data=1
コメント
鉄道車両等生産動態統計調査ではJR貨物のEF210や同じ民鉄向けの名鉄EL120など、普通鉄道向けの直流電機は総じて交直流電機として計上されるという不可解な状態となっており、公開されている範囲で過去に直流電機として計上された実績があるのは軽便規格である黒部峡谷鉄道のEDV形のみである点を考えると、今回の発注についても黒部峡谷鉄道向けであると考えるのが妥当でしょうか。
何故このような不可解な状態が続いているのかは不明ですが、少なくともEDV形とEF210が同じメーカー(川崎)で製造されている点や、現在国内で電気機関車を製造している2社(川崎、東芝)共に調査に対して同様の回答をしている点から記入ミスやメーカーに起因する問題とは考えにくく、意図的にこのような分類としていることは確実かと思われます。
新造する車両の内容が「”直流”機関車」なので、恐らく黒部峡谷鉄道あたりだと思われます。しかし、他の鉄道会社が機関車の新形式を導入する可能性もあるので、まだ分からないですね。